株式会社明治より8月18日に発売された「アポロダブルベリーヨーグルト」。「アポロ」は、1969年に発売開始され、去年発売50周年を迎えたチョコレート菓子のロングセラー商品。

 そんなアポロですが、今回のアポロダブルベリーヨーグルトは期間限定で登場した商品。どんな味かと興味が湧いたので実食してみました。

 ということで、近所のスーパーで購入したのですが、「そういえばこの商品って販売価格いくらだっけ?」と、明治のホームページを確認したら記載なし。「ありゃ?メーカーとして敢えて言及してないのかな?」と思ったら、リリースページの方には小さく「参考小売価格:200円(税別)」という記載が。

 余談ですが、「参考小売価格」というのは、メーカーがスーパーなどの量販店に「目安」として提示する価格。あくまで目安なので、「物差しにしてくださいね」というニュアンスのメーカー側のメッセージです。

 逆にメーカーとしての販売価格をきっちりと提示する場合は、「希望小売価格」と記載して、量販店側にも商談時に予め提示して取引を行います。今回の場合は、期間限定商品というのと、そもそもお菓子は大量製造かつ、値下げ幅が激しい分類の商品なのでそうしているのかもしれませんね。ちなみに私が購入した際の価格は192円(税別)でした。

 さて蘊蓄(うんちく)はこの辺にして、パッケージを見てみましょう。

 アポロといえば、縦長のパッケージというイメージが強いですが、こちらの商品は正方形状の個包装型のパッケージになっています。パッケージの詳細も確認してみましょう。まず顔といえる表面は、ブルーベリーカラーに配色されたアポロのロゴマークに、こういった商品の殺し文句ともいえる「期間限定」の文字。

 さらに全体の配色は、ヨーグルトのシズル感を写したものになっていますね。また左下部分には、ストロベリーとブルーベリーのいわゆる含有量換算が。近ごろは、「1/2日分の野菜が摂れる」といった記載が当たり前になってきていますので、それに合わせてのものでしょう。

 裏面はどんな感じでしょう。ふむふむ商品の断面図イメージとアポロシリーズの他商品に加え、28品目のアレルギー物質の表示もしっかり為されています。

 断面図はその詳細もしっかりと記載されており、シリーズの他商品も定番品ではなく敢えてカロリーオフタイプの紹介、さらにアレルギー物質に関しては、この商品に関しては「乳成分」「大豆」の記載がされていますが、これを赤字で記載しているというのは注目すべき点ですね。

 アレルギー表示は、2015年4月より施行された「食品表示法」によって表示が義務付けられているのですが、パッケージの裏面というのは、記載する情報がどうしても多くなる傾向にあります。そこではっきり見分けを付けるために、アレルギー成分を赤字で記載することで、消費者の目につきやすく、健康も意識しているメーカーという印象を持たせるねらいなのかもしれないですね。パッケージ一つだけでも、商品戦略・ブランド戦略・企業イメージ戦略の三方を意識した作りに仕上げているのはなかなか出来ることではありません。

 ではそろそろ中身を確認してみましょう。中には7つに個包装されたチョコレートのみが入っています。ちなみに袋の方は全て単一のカラーです。こういうパッケージだと、たまに中もイラスト等が書かれていますが、今回はどうかな?ガサゴソ……(取り出す音)。こちらは無地のようですね。

 さて、パッケージ観察で時間は稼いだので、冷蔵庫に入れておいたチョコも、良い感じに温度が高まっているはずなので食べてみましょう。ちなみに、チョコレートという食品は溶けやすい性質なので、夏真っ盛りのこの時期は冷蔵庫に保存する方が多数かと思います。それ自体は致し方ないのですが、冷やすことで脂肪分が固まってしまい、そのまま食べると食感の固いチョコレートになってしまいます。

 一般的に、口溶けの良いチョコレートの温度の目安は20度と言われていますので、夏場でも、食べる少し前に冷蔵庫から出しておくのがベター。今の時期でも、クーラーで20度台に保たれた室内ですと十二分に温度が上がり、チョコレートの状態も“戻る”ので、固めのチョコレートがお好みの方以外はぜひお試しください。

 というわけで実食です。アポロといえば、ピンクと黒が配色とあの独特の三角形の形状が特徴。ちなみにアポロの名前の由来は、発売開始年の1969年に、宇宙船のアポロが初の月面着陸を成功させたことを記念して名付けられたもの。独特の三角形の形状は、実はアポロ宇宙船を模したものなんです。

 そんなアポロですが、今回は紫がかったピンクに、ヨーグルトが入っているので白の配色。それ以外は通常品と大きな違いはありません……と、近づけてみると、ブルーベリーの香りがかなりしますね。さて、味はどんな感じでしょうか。モグモグ……

 ホワイトチョコの方はさほどヨーグルト感がありませんが、ダブルベリーの方はストロベリーもブルーベリーも互いがしっかりとした味付けになってますね。って、何かドロッとした食感がするぞ?中はどんなのか確認してみましょう。ザクッ(包丁で切る音)。

 「ドロォー……」2つのチョコの合間に何か液状のものが入っている!どんな味だろうペロッ。これはストロベリーソースか!しかもブルーベリーチョコと相まって、甘酸っぱさが引き立った仕様になっています。これはベリーが好きな人にはたまらないですね。

 そういえばパッケージに、ストロベリーソースについての記載もありましたが、筆者てっきりイメージとばかり思っていました。最近のお菓子のクオリティーはスゴイですね。裏面の保存方法が28度以下という珍しい記載なのも、冷蔵庫から取り出して温度を上げてから食べてほしいというメーカー側のメッセージかと推察されます。この食感は冷やしたままでは味わえないです。

 と、7個全部をペロリと食べてしまいました。おやつどきはもちろんですが、この要領ですと夜にワインと一緒につまむというのも乙かもしれませんね。ごちそうさまでした。

(向山純平)