オランダ空軍は2020年11月9日(現地時間)より、F-35の機動展開訓練「フリージアン・ライトニングII」を開始しました。2021年末の初度作戦能力獲得に向け、普段の基地から遠隔地に短期間で展開し、部隊の運用能力を高めます。
オランダ空軍はこれまでに12機のF-35Aを受領。このうち8機はアメリカでパイロットの機種転換訓練に使用されており、残り4機がオランダ北部のレーワルデン基地で運用されています。
今回の「フリージアン・ライトニングII」では、4機のF-35Aと整備員など支援要員、必要な装備や機器をレーワルデン基地から、南部のフォルケル空軍基地に展開。作戦の要求に応じて、F-35の部隊を迅速に展開させる能力を錬成します。
今回の訓練で課題となるのが、新型コロナウイルス対策。感染拡大を避けるため、訓練に参加する要員はフォルケル空軍基地のメンバーとの接触を最小限にすることが求められます。もちろん、外部との接触は原則禁止。
新型コロナウイルスの感染拡大防止で生じる制限ですが、結果的に支援の少ない場所へ展開する際の状況をシミュレーションできる、という捉え方もあるでしょう。機動展開訓練「フリージアン・ライトニングII」は、11月20日まで続きます。
<出典・引用>
オランダ空軍 ニュースリリース
Image:オランダ空軍
(咲村珠樹)