少年時代に秘密基地づくりに明け暮れた頃を思い出す、元少年達の憧れの的「キャンピングカー」。その日本最大級の展示イベント「ジャパンキャンピングカーショー2017」が、千葉県幕張メッセで2月2日開幕しました。
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毎年2月に開催されるこのイベント。今年は300台が集結したそうです。キャンピングカー市場はこの数年、売上げを順調に伸ばしており、一般社団法人日本RV協会の2016年発表によると、2015年の業界全体の売り上げは過去最高の約357億円に達したそうです。売上げの伸びは退職したシニア世代に注目されたこともありますが、2011年の東日本大震災以降は、緊急時の避難用として注目されたという背景もあります。なお、今回のイベントでは開催ごとに規模が拡大していることにともない2016年には3ホールだったものの、4ホールに拡大。1~4ホールを使用し開催されています。
今回展示されている種類はキャブコン、バンコン、トレーラーと様々。内装に凝らされた工夫、狭い空間を快適にするための知恵。昔作った秘密基地とは全く異なるものの、共通する“限られた空間内”にあの当時のワクワク感がつい思い出されてしまいます。
筆者はこの数年、趣味兼仕事で毎年イベントに通っていますが、昨年までの数年間は「軽キャン」と呼ばれる軽自動車ベースが注目の中心にいたところ、今年の展示ラインナップを見る限りは昨年よりやや「大型志向」に移った印象。 一番最初に購入するキャンピングカーは、手軽で小回りのきくものが選ばれる傾向にあります。しかし買い替えの時に軽だった人はハイエースベースへ、さらに次の買い替えではもっと大きいものにと少しずつ大型化する傾向もあり、もしかするとそうした需要の切り替えがあっての今回の展示ラインナップなのかもしれません。
また、内装についてもこれまで機能性重視となっていましたが、機能性よりもやや「高級志向」「遊び心重視」の提案が増えたようにうつりました。2列目以降のシートについてはマッサージ機能つきであったり、車内シアタールームの提案であったり。他にも、大型車の場合旅先に持って行くと便利な超小型車に、自動車の乗降が楽な「車いす」、そして介護が必要な犬の走行補助を行う補助機まで。とりあえず「タイヤ」がついているものが中心となり展示されています。
関係としては、震災時などの緊急避難にも役立つ車中泊グッズを展示する企業も出展しています。シートの上におくだけでフラットな場所を確保できるマットでは、なんと専用の「おねしょシーツ」まで展示されていました。いざという時には長期滞在も考えられるため、各メーカーあれやこれや知恵をしぼり提案しているようです。
なお、開催は2月5日(日)までで、当日券は高校生以上の一般が千円、小中学生は600円。あの頃のワクワク感を思い出したい方は、とりあえず見物がてら足を運んでみてはいかがでしょうか。
(HideI / 宮崎美和子)