趣味で模型工作を楽しんでいるというInoさんが、作品の題材にしているのは「スター・ウォーズ」。

 兵庫県神戸市で毎年開催されている「神戸まつり」にて、同作品の衣装でパレードをしているファングループを見て、自分もパレードに参加してみたいと熱望。そこから作品作りを開始したそうです。

 年1ペースで製作していく中、先日は最新作「LO-LA59」をTwitterに紹介しました。

 「~等身大造り物☆近況報告LO-LA59その3~
ドロイド造りだけで我が夏休みは終わってシマイマシタ((T_T))
相変わらず部屋の片付けは出来ていないからいい加減片付けに着手しないと…と思いつつ、出勤までの僅かな時間ですら何やらごそごそしてしまいマス(((^_^;)))」

 つぶやきとともに、作品を紹介したInoさん。パソコンデスク付近を映した動画では、モノアイが目を引く円盤状の何かが、脚と羽根をバタつかせながら右往左往していますね……ってこれ、「ローラ」やんけ!

動画に映し出された白と赤の円盤らしきもの。

脚と羽根をバタバタ。

 この「ローラ」というのは、スタ・ウォーズドラマシリーズ「オビ=ワン・ケノービ」に登場するドロイド「LO-LA59」を指します。幼きレイア姫の「相棒」として活躍したのも印象的なメカですね。

 「可愛いですよね。『羽根だけではなく脚も動いたら……なお可愛いんじゃ?』と思ったとたん、作り始めていました(笑)」

 半ば衝動的に製作に入ったというInoさん。今回の動画は、バッテリーを内装する前の動作テストを兼ねたものでしたが、内蔵されたモーターにより、コミカルな動きをするローラを再現しています。こりゃすごい。

 「どんなギミックで出来ているんだろう?」と気になるところですが、Inoさんいわく、「現物合わせの行き当たりばったりで出来ていますよ。あとは想いの強さですかね?(笑)」とのこと。小ぶりなサイズのため、さほど手がかからなかったそうですが、夏場の製作だったこともあり、羽根の変形には細心の注意を払っています。

 Inoさんはこれまでにも、「BB-8」「BB-9E」「D-O」の3体のドロイドのファンアートを製作しています。いずれについても、見た目の精巧さに加えて、自走性を有しています。

これまでに3体のドロイドを制作してきた投稿者。

 「BB-8の頃は、『頭の落ちないように自走し、かつリアルさを欠かさない』という、ロボットの制作知識も経験もないままの作品でしたね(笑)」

 クオリティに関してはそのように謙遜する一方、「生命的」な面について注目してもらえればといいます。

 「これはあくまで私自身での話ですが、ドロイドを造る際に欠かせないと思っているのは、劇中と同じように、『受け答えが出来る相棒のような存在であってほしい』ということです。なので、動かない『置物』を作るのではなく、そのキャラの特徴である『動き』が出来る彼らを生み出したかったんです。だからいつも『どうやったら実現化できるかな』で悩まされていますね」

 冒頭述べた通り、神戸まつりでのパレードに参加するために、本格的なものつくり活動を開始したInoさんですが、スターウォーズのファングループには「温かく迎えていただきました」とのこと。現在は、時折撮影会にも参加するようになったそうです。

神戸まつりでのスター・ウォーズパレードがものつくりのきっかけ。

 「私のドロイドのパレードを見て、笑顔になってもらえれば嬉しいですね」という思いのもと、1年に1体ずつ増えていく「相棒」とともに参加し続けます。

<記事化協力>
Inoさん(@cupyo20)

(向山純平)