暦の上では春となりましたが、まだまだ冷え込む日は続き、大雪になる時もあります。雪道の運転は普段とは違う注意点があり、特に気をつけるのが信号などでの停止・発進時。
この時、停止位置が坂道の途中だとスリップし、うまく登れない場合があります。スリップの危険を見越し、上り坂を避けて手前に停車した軽トラを見て「分かってる」と指摘するツイートが注目を集めています。
ツイートをしたのは、滋賀県に住むTwitterユーザーのカンチャンさん。撮影した場所は大津市の北部とのこと。南北に長い大津市は、北へ行くにしたがって雪深くなるそうです。
ツイートに添えられたのは、信号の先頭で待つミニバンから離れ、坂の下で停車した軽トラの写真。これを見て「この軽トラのおっちゃん……わかってるぅー!!」と呟いたのでした。
■ スタッドレスタイヤを装着していてもスリップして前に進まなかった経験
広島県出身で、免許も広島で取得したカンチャンさんは、滋賀に来て初めて本格的な雪道を日常的に走るようになりました。かつて二輪駆動(FF)車を運転し雪道で坂道発進をした際、スタッドレスタイヤを装着しているにもかかわらずスリップして前に進まなかった経験があるといいます。
「当時は『え、これくらいの雪と斜度で!?』という感じでして、驚きとパニックと恐怖が入り交じった記憶が鮮明に残っております」
FF車の場合、駆動輪が前にあるので上り坂では駆動輪への荷重が抜けてトラクションがかかりにくく、摩擦係数の小さい雪道での発進は後輪駆動車より苦手な傾向にあります。また、トラックも空荷と積載時では重量や重心位置に差があり、空荷の場合は雪の坂道発進でトラクションがかかりにくい場合も。
ツイートの写真に写った軽トラのドライバーは、自車が身軽で坂道発進するとスリップする危険を感じたのか、あえて車間距離を詰めずに坂下で待つ選択をしたようです。もしスリップして後退した場合、後続車にぶつかる危険もありますから、賢明な判断といえるでしょう。
このように、坂道途中での停車を避ける例は、カンチャンさんの感覚だと「トラックに多い印象」とのこと。やはり空荷と積載時の重量差などがスリップしやすさに関係しているようです。
■ 走行時だけでなく信号での停車時も車間には注意
カンチャンさんご自身は雪道で乗用車を運転している時、上り坂で前方の信号が赤と気づいた場合、早めに速度を落として車両が完全に停止しないよう、ジワジワと進みながら信号待ちをしているとのこと。一番スリップしやすい、停止状態からの坂道発進をしないよう、心がけているそうです。
雪道や凍結路では、普段とは路面状況が違いタイヤのグリップ力も低下しがち。走行時だけでなく信号での停車時も車間を開け、予期せぬ事態に対応できるようにしておいた方が重要ですね。
この軽トラのおっちゃん…わかってるぅー!! pic.twitter.com/o3Jls6oaiD
— カン・チュンファ (@TRNR_kan) January 27, 2023
<記事化協力>
カンチャンさん(@TRNR_kan)
(咲村珠樹)