おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

【さらに続報あり】ネットで拡散された悪質デマ「小6女児を妊娠させた担任免職」のその後

update:

ネット上で、『【速報】北九州市立小学校の6年担任、教え子の11歳女児を妊娠させ懲戒免職』というなかなかセンセーショナルなニュースが2015年11月16日ころ出回っていました。……が、これはデマです。

デマニュースの情報ソースとして記されていた、北九州市教育委員会に編集部で確認を取っていますが「書かれているような事実は一切ない」という回答を得ています。

  • 【関連:釣り?教育虐待?知恵袋に投稿された子供の教育に関する相談が物議】

    釣り記事

    ■ネットデマが流れた図式

    デマニュースが最初に投下されたのは、分かる範囲調べてみたところ匿名掲示板の可能性が高いように思われます。そこからまとめサイト複数に転載され、さらにSNSを通じて爆発的に拡散されたようです。

    (1)匿名掲示板に誰かがデマニュースを投下
    (2)まとめサイト複数が転載
    (3)SNSで爆発的に拡散

    筆者が最初に目にしたのは、SNSで拡散されてきた匿名掲示板の『まとめサイト』の記事。該当記事の多くは現在削除されていますが、一時は10サイト近くに似た記事が掲載されていたようです。

    内容はというと、「北九州市教育委員会は15日、担任する6年生のクラスの女児(11)とみだらな行為をし、妊娠させたとして、市立小講師(23)を懲戒免職処分とした。 」と、記事体裁はたしかに整ったもの。しかし、添えられた転載元のリンク先が朝日新聞の全く無関係の記事『巨人ドラ1の立命大・桜井が2失点 変化球見極められる』だったりと不審な点がいくつかみられました。

    ネットにはこの手のデマが度々登場することがあり、元となった投稿はいわゆる「釣り」と呼ばれるもの。他人が騙されるのを見て喜ぶ人たちによる「悪質」な遊びの一種です。
    この手の「釣り」になれた人にとっては、リンク先まで見て「あぁ釣りだね」と分かるものでしたが、今回は信じる人が続出。爆速で拡散されていったようです。

    なお、今回についてはデマ拡散に関わらなかった別のまとめサイトにより「これはデマだ」という指摘記事が発信され騒動の沈静化に一役買っています。
    まとめサイトはこの手のデマ拡散について、度々問題視されていますが、最近は運営体制も整いデマが拡散されてしまった時には、同業者の間でが訂正が提案されるなど、自浄作用の図式ができてきているようです。

    ■「冗談でした」では済まない可能性も?

    この件は、「拡散されているニュースはデマ!」という情報が発信されて以降、一段落しています。しかしSNS上で調べてみると、未だ信じている人は少なからずいるようす。
    こうした人たちを「情報弱者」「ネットスキルが低い」「だまされた方がバカ」と笑う人もいますが、「嘘」の情報を発信した人に一番の責任があるのは事実。

    デマニュースに書かれた北九州市教育委員会は編集部の取材に対し、内容は把握しており「どうしてこのような書き込みがなされたのか困惑しているところです。」と答えています。そして「今後の対応については、関係各所と相談のうえ検討してまいりたいと考えております。」とも答えており、あまりに悪質と判断された場合には何らかの手段を講じる可能性が出ています。

    もし被害が出された場合には、刑法233条の「信用毀損及び業務妨害罪」にあたる可能性が高く、デマニュースを投稿した人にとっては決して「冗談でした」では済まない事態に発展しそうです。

    冗談では済まない可能性も?

    ■東京都立川市の派遣社員男性を書類送検(2016年3月1日追記)

    3月1日、福岡県警が東京都立川市の派遣社員の男性(27)を書類送検したと発表しました。報道各社が報じています。
    容疑は偽計業務妨害で、インターネット掲示板にうその書き込みをしたことにより、北九州市教育委員会の業務を妨害したためとしています。書類送検された男性は容疑をみとめており、問題となった投稿は他掲示板からの転載だったと説明しているそうです。

    あわせて読みたい関連記事
  • pium、“カスハラ声明”きっかけに炎上 接客批判受け謝罪と改善策
    インターネット, 社会・物議

    pium、“カスハラ声明”きっかけに炎上 接客批判受け謝罪と改善策

  • 炎上をモチーフにした日本初の体験型展示イベント「炎上展」
    イベント・キャンペーン, 経済

    「バズりたいけど燃えたくない」 SNS世代必見「炎上展」、池袋で開催

  • 邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くなった
    インターネット, おもしろ

    邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くな…

  • 起業家・岡崎雄一郎さん
    インターネット, 社会・物議

    短命に終わった「レンタル怖い人」 運営者・岡崎雄一郎さんに舞台裏を聞いた

  • お笑いコンビ・アインシュタインの稲田直樹さんの公式X
    インターネット, 社会・物議

    アインシュタイン稲田の“潔白”が証明された日 暴露文化とSNS拡散が残したもの

  • まとめサイト「JAPAN NEWS NAVI」関連アカウント、Xで一斉凍結
    インターネット, 社会・物議

    まとめサイト「JAPAN NEWS NAVI」関連アカウント、Xで一斉凍結

  • 109シネマズ運営が最終報告、投稿者にも責任問う動き 「販売予定のポップコーン」動画は「廃棄品」と断定
    社会, 経済

    109シネマズ運営が最終報告、投稿者にも責任問う動き 「販売予定のポップコーン」…

  • 読売ジャイアンツ公式Xが父の日企画でまさかの炎上 思い出尋ねる投稿に恨み節続々
    インターネット, びっくり・驚き

    読売ジャイアンツ公式Xが父の日企画でまさかの炎上 思い出尋ねる投稿に恨み節続々

  • 「職場の困った人」炎上を受け、出版社と著者が声明発表 なりすましによるデマ拡散等には法的措置
    インターネット, 社会・物議

    「職場の困った人」炎上を受け、出版社と著者が声明発表 なりすましによるデマ拡散等…

  • 三笠書房ホームページより
    インターネット, 社会・物議

    ビジネス書『職場の「困った人」』が出版前からSNSで炎上、イラスト担当が謝罪

  • おたくま編集部Editor

    記事一覧

    おたくま経済新聞・編集部による監修or執筆

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • EmEditor公式サイトの不正改ざん問題で続報 「攻撃者の高い執念が感じられます」
    インターネット, サービス・テクノロジー

    EmEditor公式サイトの不正改ざん問題で続報 「攻撃者の高い執念が感じられま…

  • 東京ディズニーランド&シー、9億人目のゲストをお迎え
    社会, 経済

    東京ディズニーランド&シー、9億人目のゲストをお迎え

  • 日本自閉症協会、「デジタル自閉症」という表現に反対 誤解や偏見助長を懸念
    インターネット, 社会・物議

    日本自閉症協会、「デジタル自閉症」という表現に反対 誤解や偏見助長を懸念

  • クマ出没マップ 「FASTBEAR」
    インターネット, サービス・テクノロジー

    AI集約のクマ出没マップ「FASTBEAR」公開 全国の出没情報をまとめて可視化…

  • 動画収益は復興支援へ インフィニット、能登半島応援アニメをYouTubeで全2編公開
    アニメ/マンガ, 放送・配信

    動画収益は復興支援へ インフィニット、能登半島応援アニメをYouTubeで全2編…

  • カップヌードル 背脂豚骨醤油 ビッグ
    商品・物販, 経済

    日清「背脂豚骨醤油ビッグ」を発売 もやしカスタム推奨

  • トピックス

    1. 東京ディズニーランド&シー、9億人目のゲストをお迎え

      東京ディズニーランド&シー、9億人目のゲストをお迎え

      東京ディズニーランドと東京ディズニーシーを合わせた累計入園者数が1月6日、9億人に到達。運営するオリ…
    2. クマ出没マップ 「FASTBEAR」

      AI集約のクマ出没マップ「FASTBEAR」公開 全国の出没情報をまとめて可視化

      全国のクマ出没情報を地図上で可視化する「FASTBEAR(ファストベア)」の公開が、12月26日に発…
    3. 2026年も大漁!年賀状「隠しデザイン」を本気で探した結果

      2026年も大漁!年賀状「隠しデザイン」を本気で探した結果

      ついに幕を開けた2026年。1月1日の朝といえば、ポストをのぞいて新年のあいさつを受け取る──そんな…

    編集部おすすめ

    1. EmEditor公式サイトの不正改ざん問題で続報 「攻撃者の高い執念が感じられます」

      EmEditor公式サイトの不正改ざん問題で続報 「攻撃者の高い執念が感じられます」

      テキストエディター「EmEditor」を提供するEmurasoftは1月4日、公式サイトに関するセキュリティインシデントの続報を公表しました…
    2. 日本自閉症協会、「デジタル自閉症」という表現に反対 誤解や偏見助長を懸念

      日本自閉症協会、「デジタル自閉症」という表現に反対 誤解や偏見助長を懸念

      一般社団法人日本自閉症協会は1月5日、比喩的に使われている「デジタル自閉症」という言葉について、反対する声明を発表しました。協会は、この言葉…
    3. 動画収益は復興支援へ インフィニット、能登半島応援アニメをYouTubeで全2編公開

      動画収益は復興支援へ インフィニット、能登半島応援アニメをYouTubeで全2編公開

      アニメーションプロデュースの株式会社インフィニットは1月1日、「能登半島復興応援企画」短編アニメーションを、YouTubeにて全2編公開しま…
    4. シートタイプのWebMoney

      WebMoney、事業をビットキャッシュへ承継 一部サービスは終了へ

      オンラインゲームの課金手段として知られる「WebMoney」が事業の節目を迎えます。auペイメントは2026年3月31日付でWebMoney…
    5. 「完全在宅」「未経験OK」のはずが…求人をきっかけに高額契約 消費者庁が注意喚起

      「完全在宅」「未経験OK」のはずが…求人をきっかけに高額契約 消費者庁が注意喚起

      育児などを理由に在宅で働きたいと求人サイトを利用した人が、結果的に高額な契約を結ばされるケースが相次いでいます。「完全在宅」「未経験OK」と…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト