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夫婦間で「パパ」「ママ」と呼び合う人が半数。「愛妻の日」を前に「もうひとつのプロポーズ」公開

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 子供が生まれて「人の親」になると、ついママって自分のことを後回しにして、子供や家族優先にしてしまいがち。服はまず子供のが最優先で、自分の服は「ま、いっか」と最後にしたり、食事も残りものが出ることを見越して、自分の分を勘定に入れなかったり。周囲の人も自然と「〇〇ちゃんのママ」、子供の友達も「〇〇ちゃんのおばさん」と呼び、いつしか夫婦の間でも「ママ(お母さん)」と「パパ(お父さん)」と、互いの呼び方が変わっている状況を受け入れている……。 1月31日の「愛妻の日」を前に、そんな夫婦関係の意識をちょっと変える動画が公開されました。

  •  「もうひとつのプロポーズ」と題された、3分半ほどのショートムービー。出産後、子供を預けて初めて夫婦ふたりだけの外出をした際、夫が仕掛けたちょっとしたサプライズをノンフィクションで描いています。制作したのは、再春館製薬所。

    ■半数が互いの名前を「パパ(お父さん)」「ママ(お母さん)」と呼ぶように

     実は日本の場合、結婚から10年以内の離婚が多いという調査結果があります。また「産後クライシス」という言葉がある通り、第1子誕生が夫婦にとって一番大きな環境変化といえます。妊娠・出産という過程を経て、肉体的にも「マタニティ・ブルー」と言われる精神的な変化などを乗り越えて母になる妻と、基本的に今までの日常の延長線上に子供が加わるという環境的な変化が主となる夫との間には、どうしてもギャップが生じがちです。

     再春館製薬所が2018年1月19日〜1月21日に30〜40代の子供を持つ男女100人を対象に実施したアンケート調査によると、夫婦関係の満足度において不満を感じている割合が、女性の場合男性の倍あることが判りました。また、男女問わず半数の人が、人前でなくともお互いの名前ではなく「パパ(お父さん)」「ママ(お母さん)」と呼ぶようになったと答えています。子供の親として互いに接するようになると、自然と愛情を口に出すことも少なくなるようで、男女とも全体の6割から7割で「好き、愛してる、等を言わなくなった」という結果が。

     そして、夫婦関係をより良くするためには、どんなアクションが効果的かという設問では「家事を分担する」や「会話を増やす」が男女ほぼ同数だったのに対し、「感謝や愛を言葉で伝えること」や「夫婦ふたりで外出する(食事など)」では、女性の方が男性より3〜4割ほど多く「効果がある」と回答しています。男性が思っている以上に、女性は恋人同士の頃のように、ひとりの女性として扱ってほしいという意識があることが判ります。

    ■動画では夫からのサプライズをノンフィクションで展開

     さて、動画「もうひとつのプロポーズ」は、どんな展開なんでしょうか。登場するのは、リョウさんと奥様・トモちゃんのご夫妻。前年の春に子供を授かり、子育ての真っ最中です。サプライズ企画なので企画意図を伏せたまま、奥様のトモちゃんに夫についてのインタビューを実施すると「お疲れ様とかありがとうとか、欲しいんですけど、そういうのは一切言わないタイプですね。『言わなくても解るでしょ?』みたいな……」だとか「常に(赤ちゃんを含めた)3人なんですよね。行動が。それは家族だし当たり前なんですけど……」と、ちょっと夫に対してかすかに不満がほの見える感じ。夫のリョウさんも「自分が余裕を持って接してあげられなくてごめんね、ということなんですよね」と、自身の普段の態度について、思うところがある様子です。

     そんな中、子供を預けて、子供が生まれて初めてふたりだけで外出することに。リョウさんはまず、奥様のトモちゃんを服屋さんに。「洋服?買うの?」と、意外な様子の奥様。「妻に対してしてあげたいことは、ちょっとそこまでの買い物とかでもいいので、何か時間をとってあげたい」という夫・リョウさんの言葉をバックに、今度は美容院へ。購入した服に似合う、素敵な髪型にセットしてもらいます。

     食事に来たレストランで、ついに夫からサプライズの本編がスタート。手作りのハーバリウムボトルを取り出します。「作ったの!?」と、意外な展開に奥様は驚きの声。そして「たぶん、トモちゃんは、僕に対して一番の望みは、僕がトモちゃんをフォローするようなことを言葉で欲しいんじゃないかな、って思う」と語った夫のリョウさんは、おもむろに手紙を取り出し、読み始めます。「トモちゃんは僕の奥さんで、最愛の人だから。この気持ちはずっと変わりません。だから、トモちゃんもずっと、僕の奥さんでいてくれますか?」聞いているうちに、トモちゃんの目からは涙が……。

    ■撮影から2週間後……夫婦間に変化が

     ちなみに、このリョウさんが贈ったハーバリウムボトル。中に入っていた花には、それぞれの花言葉に託したメッセージがあります。キク科のローダンセ(Rhodanthe)は「変わらぬ思い」、スプレーバラは「愛、温かい心」、シオサギソウは「変わらぬ愛」、キク科のイモーテル(Immortelle)はその名(不滅)の通り「不滅の愛」、ブルーサルビアは「尊敬、家族愛」というもの。手紙とちょうど対になる関係です。枯れてしまう生花の花束でなく、ドライフラワーによるハーバリウムボトルにしたのも、想いは枯れないというメッセージかもしれませんね。

     撮影から二週間後に、改めてこのご夫婦にうかがうと、奥様は「主人に対して、なぜか出産以前に増してイライラし、小さいことで必要以上に当たる事が多かったにですが、今回を通して主人の本当の思いを知ることが出来ました。同時に出産前に『子供を持っても 2 人の関係は大事にしたい』という私自身の気持ちも思い出す事ができ、息子にばかりいっていた気持ちを主人にも向け、改めて大切にしたいと思いました」という感想。そして夫は「それまで疎かにしがちだった、日常の『ありがとう』『お疲れ様』『頑張ってね』等の言葉を、意識的にではありますが妻に対して言えるようになりました。妻をフォローするのに一番大切なのは、感謝の気持ちを日常から伝えることなんだなと心境が変化したからだと思います」と語っています。

      1月31日、スーパームーンでブルームーン(その月2度目の満月)、そして皆既月食と色々揃った夜空の下、この日だけでも「パパ」「ママ」から夫婦として、互いの名前を呼びあってみてはいかがでしょうか。きっと、普段とは違う二人に気づくはずです。

    (咲村珠樹)

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