紅葉シーズン、各地で紅葉狩りなど秋の美しい季節の彩を鑑賞できるこのごろ、長野県小諸市で不思議なモミジの葉っぱが見つかり、話題を集めています。

 このモミジの葉は、小諸市が運営している小諸市動物園公式ツイッターが投稿したもの。同じく小諸市が運営している、小諸城址懐古園は紅葉の名所としても知られています。その懐古園で見つかったのが、1枚の葉っぱの中で3色の色変化を起こしているモミジの葉。

 「懐古園内で三色もみじを発見しました!とっても珍しいですね」とその葉をツイッターに投稿しています。

 この珍しい現象は多くの人の興味を引き、「凄い!」「なんか縁起良さそう!」「素敵」「不思議」と様々な感想が寄せられています。

 モミジの葉を投稿した小諸市のツイッターの担当者に電話で取材してみたところ、懐古園が管理しているのでそちらで詳しく聞いて欲しいとの事、懐古園に問い合わせてみました。懐古園でも、この様な現象は珍しく、今まで見た事がなかったそう。また、どうしてこのような現象が起こるかも不明、という事。

 そこで、専門家の方に話を聞いてみたところ、黄色と赤が混じることは時々あるそうですが、緑がここまで鮮やかに残ることはあまりないそうです。

 「これらの色は色素によって発色しているわけですが、緑は光合成を行うクロロフィルの色です。黄色はカロテノイドにより発色しており、実は緑色の時から葉の中にはあるのですが、気温が低下しクロロフィルが分解されると目立つようになります。赤色はアントシアニンによって発色しますが、炭酸同化力が低下した落葉間近な葉で生成されます。光によって合成が促進されるため、光のよく当たった葉では鮮やかになりやすいです。以上のことから、話題の三色葉は、一枚の葉でも光のあたり具合が違った、ということがまず疑われます。しかし写真では、裂片によって色が変わっているように見え、そうすると光が原因でなく、維管束によって運ばれた物質の影響なのかもしれません。それが何かはわかりません」という回答でした。

 いずれにせよ、こうした現象は珍しいものである様子。もし偶然にもこのような葉が見つかったら、写真に撮ったり記念に保存しておくのもいいかもしれませんね。

<記事化協力>
小諸市動物園【公式】 (@komorozoo)

(梓川みいな)