フランス空軍は2019年9月19日(現地時間)、新たな空中給油機KC-130Jの初号機が第123オルレアン=ブリシー基地に到着したと発表しました。老朽化したC-130Hの一部を代替する予定です。

 KC-130Jは、ベストセラー輸送機のロッキード・マーティンC-130ハーキュリーズの最新版、C-130Jスーパーハーキュリーズの空中給油機仕様。主翼の両側に空中給油ポッドを装備し、フランス空軍などが採用するプローブ&ドローグ方式の空中給油に対応しています。

 フランス空軍はC-130Jシリーズをアメリカ政府の有償軍事供与(FMS)の形式で4機発注しており、2機のC-130J-30を2017年と2018年に受領。残りの2機は空中給油機仕様のKC-130Jで、最後の1機は2020年に受領する予定となっています。

 今回受領したKC-130Jは、すでに受領している2機のC-130J-30とともに2/61輸送飛行隊「フランシュ=コンテ」で運用されます。同飛行隊ではC-130HとC-160トランザールを運用していますが、C-160は2023年の退役が予定されています。

 メーカーのロッキード・マーティンによると、C-130J-30とKC-130Jはドイツ空軍も発注しており、これらの機材はフランスとの協力協定により、共同利用されるとのこと。このような協定は初の試みであり、機材を共同利用することで調達数を削減し、少ない予算で大きな効果を生むものとして注目されます。

<出典・引用>
ロッキード・マーティン プレスリリース
Image:Lockheed Martin

(咲村珠樹)