「人は見かけによらない」とはよく聞く言葉。見かけにびっくりさせられることはあれど、中身は素敵な人も多いものです。和食の板長として活躍する元ヤンキー料理人の話に、ネット民は思わずもらい泣きしてしまう状態となっています。

「今日 90歳のお爺さん達の同窓会があって。4名様のお席だったんだけど1人の方が
お料理にすごく感動して『ぜひ 料理長にお会いしたい』と。弊社の板場主任は元ヤン荒くれ茶髪イケメン2児の父(32)『「俺が行ってビビられないかな』なんて言いながらご飯を出す時に一緒にお部屋に」

「こんなこと滅多になくて私は緊張してて荒くれも緊張してて。お部屋に入ったら案の定最初はびっくりされたんだけど、料理長に会いたいと言った方は実は京都のとてもすごい人にかつお節を卸していた会社の社長さんだった人で」

「お料理を褒めてくれたのはもちろんのこと『お料理のことたくさんたくさん勉強されたんでしょう』『お出汁のこと よくわかってらっしゃる』って言ってくれて。ちょっと泣きそうだったのよ。そしたら 荒くれが泣いちゃってて。『ありがとうございます』って何回も言いながら泣いてて」

「それ見て本格的に涙腺崩壊しちゃって。お礼を言ってから2人で板場に戻りながら『何泣いてんだよ!』って笑い泣きして。何が言いたいかというと今日はとても素敵な日でした。ただいま」

 この一連のお話は、とある田舎の料理旅館で働いている“おにぎりコジコジ”さんがツイッターに投稿したもの。元社長さんは、味覚から伝わった板場主任の料理に対する真摯な姿勢や努力を感じ取ったのでした。

 見た目にびっくりされたものの、板場主任の努力している様子を全て見抜いているかのような元社長の発言に、思わず男泣きの板場主任……。

 一連のツイートを読んだ人たちからは、もらい泣きしてしまったという声が数多く寄せられています。お客様として料理を楽しんだ元社長さんは、板場主任がどれほどの苦労をしてここまで自分の舌を唸らせる料理を作り上げてきたのかを、見た目など関係なく正当に評価していたのです。

 板場主任が元の姿が抜けないままでも、ここまで男泣きするほどに評価をもらえたということ。それは今までただ、「美味しかったよ」と言われることよりも、「美味しい」と思わせるひたむきな努力が、的確な言葉とともに正しく評価されたことにつながっているのではないでしょうか。

 そして、付き添っていったおにぎりコジコジさんも、その板場主任の苦労を知っているだけに、隣で男泣きしている板場主任の気持ちが痛いほど伝わってきたことでしょう。

 ヤンキーをやめて、さらにここまで評価されるに至った板場主任となるまでの間、どれだけのドラマがそこに詰まっているのか……その変遷は一つの物語として感動を呼ぶストーリーが出来上がりそうにも思えますね。

<記事化協力>
おにぎりコジコジさん(@Bazzingaaaaaaa)

(梓川みいな)