ロシアUAC(ユナイテッド・エアクラフト・コーポレーション)傘下の航空機メーカー、ベリエフは2020年2月14日(現地時間)、ロシア海軍向けのBe-200ES飛行艇が初飛行を行ったと発表しました。ロシア海軍ではBe-200ESを消防・捜索救難任務に使用する予定です。

 ベリエフBe-200ESは、現在製造されている飛行艇で唯一のジェット機。両主翼の付け根部分上面にエンジンを配置したユニークなレイアウトが特徴です。これは、離着水の際に発生する水しぶきをエンジンが吸い込まないようにするため。

 ロシアの文学者チェーホフの生誕地としても知られる、ロストフ州タガンログにあるベリエフの工場に隣接した飛行場で初飛行は実施されました。ロシア海軍向けということもあり、これまでのロシア非常事態省向けの白を基調とした塗装と違い、濃いグレーの塗装が施されています。

 胴体後部に「20」の機番、垂直尾翼に赤い星のマークが描かれたBe-200ESは、この後メーカーでの納入前試験が実施され、ロシア海軍に納入されます。ロシア海軍では消防(空中消火)のほか、日本の海上自衛隊が運用するUS-2と同じく、海上での捜索救難任務に使用することとなっています。

<出典・引用>
ベリエフ ニュースリリース
Image:ベリエフ(UAC)

(咲村珠樹)