岐阜県でモデラー活動をする学屋さんが生み出した、「日本の動く城」の動画にTwitter上で注目があつまっています。
「#動く模型を載せる見た人もやる」というハッシュタグを用いて、動画を公開した学屋さん。時間にして約35秒の動画では、画面奥に映るお城の模型が今まさに動き出そうとしています。
「一体なにがはじまるんです……?」と、固唾をのんで動画を注視する筆者。すると、「ウィーン」という作動音とともにお城が一回転。そこからカタカタと足音を立てながら、右へ左へ動き出します。マジかよ……。ちなみにこのお城、天守の2つの金のしゃちほこから見るに名古屋城がモデルの模様。
少々戸惑いながらも、なおも動画を視聴する筆者。当のお城はというと、引き続きゴキゲンに足音を立てながら散歩しています。脚部分を見てみると、上部には櫓らしき建物が取り付けられています。
終始その姿に圧倒されつつ、あっという間に再生時間の35秒が経過。気づけばカメラレンズの方に接近したお城は、そのままどこかへ去っていきました。
まるで「なんとかの動く城」のような動画には、15万を超える再生回数を記録する大反響。実はこの作品、今からちょうど6年前の2015年に学屋さんが製作したもので、当時も大きな反響を集めています。
多くのTwitterユーザーの目が釘付けになったであろう、蜘蛛のような脚部分は、「HEXBUG(ヘックスバグ)」という玩具を使用。
「元々知人が、SNSで外装を載せて楽しんでいるのを見て、『自分も何か作ってみよう!』と思い立ったのがきっかけなんです。取り付けたのものが城になったのは、当時たまたま立ち寄った模型店に、程よい感じの大きさのものがあって、試しにのせたらジャストフィットだったんですよ(笑)」
そこから、創作意欲が湧きに湧いたという学屋さん、HEXBUGの膝部分には櫓の屋根、脚全体には岩のようなパテ塗り、城との接続部分には石垣、そしてそれらに生い茂る苔と、いたるところを“魔改造”。余談ですが、学屋さん的には「城=石垣」という印象があるそうで、とりわけこだわりの部分とのこと。
学屋さんの“悪ノリ”は、オプションパーツにおいても発揮されています。コントローラーは印籠を連想するようなデザインに塗装し、模型を収納する箱も木の板で自作しました。中身を見なければ贈答品みたい。
そんな大いなる遊び心により生み出されたのが、本作の「六角虫土蜘蛛城」。メカメカしさにシュール要素も取り入れたそれは、完成から6年経った2021年も変わらぬインパクトを与えることになりました。
なお、学屋さんはTwitterやInstagramで作品を公開している他、全国各地のイベントにも参加。過去には模型雑誌になんども作例が掲載されています。このため活動範囲は、ネット、リアル、紙、と多岐にわたり、作品に触れる機会は多数あります。最新情報はTwitterやInstagramで発表されますので、今後の作品も気になる方はチェックしてみてください。
— 学屋/Re.GEK (@gakuyasan) December 5, 2021
制作ツイートのまとめです
「HEXBUG改造、歩く城こと【六角虫土蜘蛛城】の製作」 https://t.co/aEplnb8WhB
— 学屋/Re.GEK (@gakuyasan) December 5, 2021
<記事化協力>
学屋/Re.GEKさん(Twitter:@gakuyasan/Instagram:@gaku2501)
(向山純平)