宝酒造株式会社は2月2日、「香る和酒」新商品発表会をオンラインにて開催。2月22日に発売となる松竹梅「昴(すばる)」と全量芋焼酎「ISAINA(いさいな)」のプレゼンテーションが行われました。
これにあわせて宝酒造よりメディア用の試飲キットをいただいたので、新商品を試飲した感想もレポートしていきます。
発表会には宝酒造株式会社より常務執行役員の山内徹氏、商品第二部副部長、醸造酒課課長の橋本倫徳氏、商品第一部蒸留酒課課長の高井晋理氏が参加。
プレゼンテーションは大きく「和酒市場の活性化に向けて」「日本酒新商品 松竹梅『昴』について」「焼酎新商品 全量芋焼酎『ISAINA』について」の3部構成で進行しました。
まず初めに山内氏が登壇し、「和酒市場の活性化に向けて」をスライドを用いて説明。
日本酒・焼酎の消費量が年々減少傾向にある中、市場環境やニーズを捉えて新たな商品を開発・育成し市場を活性化することが宝酒造の使命であると強調しました。
独自に行った分析から「若年層新規ユーザーの獲得」と「香り系和酒の伸長」にチャンスがあり、さらに巣ごもりの家飲み増加により、20代~40代の日本酒、焼酎の飲用頻度が増えていることを説明。
中でも特に「リラックスして飲めるフルーティーな香りのお酒」の需要が伸長しており、こうしたニーズに応える新商品の開発に着手。誕生したのが松竹梅「昴」と全量芋焼酎「ISAINA」であり、若年層に向けた和酒の香りニーズにより市場をけん引していくことを宣言しました。
■ 松竹梅「昴」はフルーティーですっきりとした後味が特徴
松竹梅「昴」の説明には橋本氏が登壇。開発背景としてフルーティーでありながらすっきりとした後味で、日常の晩酌を華やかにする新しい日本酒を目指したとのこと。
キャッチコピー「こんなに香り高い日本酒があるなんて」の言葉が示す通り、100パターン以上試したという香り高生成酵母による圧倒的な香り成分量で他の日本酒との差別化を図っています。
商品名である「昴」には「夜空に輝く昴のように輝きを放つ日本酒を目指す」という意味が込められており、パッケージもシルバーとブルーを基調としたおしゃれなデザインに。パッケージ側面には飲用シーンやおいしさの理由が訴求されています。
日本酒 松竹梅「昴」はアルコール度数14度以上15度未満、容量は1.8Lパックと900mlの2種類を用意。参考小売価格はそれぞれ1248円(税抜)、698円(税抜)となっています。
■ 全量芋焼酎「ISAINA」は飲み方によって変化する香りが特徴
続いて全量芋焼酎「ISAINA」の説明には高井氏が登壇。
「ISAINA」の開発コンセプトは芋焼酎好きの若年層ニーズに応える”新時代の芋焼酎”。「フルーティーな炭酸割りでさまざまな料理と楽しみたい」「ロックで芋の芳醇な甘い余韻や満足感を味わいたい」「テーブルに置きたくなる高級感のあるおしゃれなデザイン」といった声に応える商品として開発されました。
最大の特徴は「飲み方で香りが変化する」こと。「炭酸割り」ではみずみずしいリンゴのようなフルーティーな香りで酎ハイ感覚で爽快に飲むことができ、「ロック」では焼き芋のようなほっこり甘い香りで食後にもまったりリラックスできます。
従来の芋焼酎が持つ和の世界観とは一線を画すボトルデザインも特徴。ラベルには見る角度によって色が変わるホログラムを採用しており、”変化する香り”が表現されています。
ちなみに商品名の「ISAINA」には異なる味わいを両立できる「異才」と、飲用シーンに合わせて異なる彩りを提供できる「異彩」という二重の意味が込められているそうです。
全量芋焼酎「ISAINA」はアルコール度数25%、容量は900ml、参考小売価格は1280円(税抜)となっています。
■ 松竹梅「昴」と全量芋焼酎「ISAINA」試飲してみた
約1時間の発表会を終え、早速「昴」と「ISAINA」を試飲してみることに。
まずは日本酒 松竹梅「昴」をストレートで試飲。パックを開けた瞬間からすっきりとしたフルーティーな香りが漂ってきます。
飲んでみると口当たりがとてもまろやか。清涼感と果実感による甘みが口の中いっぱいに広がります。しぼりたての果実のような旨味を存分に味わえつつも、後味はすっきりとしており次から次に飲みたくなってしまいます。
続けて炭酸割りにするとこちらもシャキッと爽快な飲み口。普段お酒を飲まない方でも抵抗なく飲めそうな優しい味わいです。「昴」単独ではもちろん、洋食和食問わず食事のシーンとも相性が良さそうです。
続けて全量芋焼酎「ISAINA」をストレートで試飲。説明を聞いた限りこちらもフルーティーさが特徴かな?と思いながら瓶の蓋を開けると、芋焼酎らしいコク深い香りが漂いました。とはいえキツ過ぎず、優しい香りである印象です。
飲んでみると、その味わいはまさに「濃厚」。普段から芋焼酎を飲む方もきっと満足するであろう、芳醇な甘みを楽しめました。
続けて「炭酸割り」。本当に味が変わるのかな?と半信半疑でしたが、香りからすでに変化していました。芋の香りから一変してリンゴのような果実感のある香りになり、印象が大きく変わります。
飲み口もすっきりで酎ハイのような爽快感。食事の前半では炭酸割りですっきり、食後はロック、ストレートでまったり、といった楽しみ方も出来そうです。まさに異才な芋焼酎。
2品とも若年層に向けたおしゃれなお酒と思いきや、その味わいはどちらも本格的。若者だけでなく、幅広い層に受け入れられる日本酒、芋焼酎であると感じました。
取材協力:宝酒造株式会社
(取材:山口弘剛)