子どもの発する言葉は、時に面白く、時に核心をついていてハッとさせられるもの。大切なことを子どもから教えられた、という経験があるママパパは多いと思います。

 そんな子育てのエピソードをつぶやいたのは、ツイッターユーザー「やけに仏教に詳しいフリーザ」さん。8歳の娘さんからかけられた励ましの言葉は、フリーザさんにとってまさに的を射たアドバイスだったようです。

わたくしが落ち込んでいるとむっすめ(8)が「大丈夫だよパパ、元気だして!因果応報だからさ!」と優しく爽やかに励ましてくれるのですが、なかなか厳しさがあってすきです

 このようにつぶやいたフリーザさん。中でも特に目を引くのは、やはり「因果応報」という言葉です。

 「因果応報」とは、「良い行いをすれば良い報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがある」という仏教由来の教え。大人でもなかなか使う言葉ではありませんので、それを8歳のお子さんが日常的に、且つ文脈に沿うように使っているとは驚きというほかありません。

 フリーザさんに話をうかがうと、子どもとの会話の中で、「世の中には色々な考え方があるから、パパの言うことを信じる必要はないんだけど、考えの一つとしてね」と前置きをした上で、日常的にこのような仏語や仏教の教えを交えた話をする機会が多いのだそうです。

 特に娘さんが落ち込んでいる時には、「ちょっと難しい話だから、わからなくて当たり前なんだけど、因果応報って言ってね、ものごとには何にでも原因があってね、その原因があったから起きちゃったんだよ。いいとか悪いとかじゃなくてね。起きちゃったことは仕方がないことなんだよ。でもね、その後でどうするかは自分で決められるんだよ。そこは自由なんだよ」と、抱っこをしながら優しく声かけしたことも。

 今回のやり取りは、まさしく娘さんとフリーザさんの立場が入れ替わった形ですので、きっとこの言葉が腹落ちしていて、そのままパパに伝えてあげようと思ったのでしょう。これもまた、因果応報の教えに即したものかもしれません。

 娘さんからのアドバイスに「うわー!と思いました」とフリーザさん。「わたしをどうにか励まそうとしてくれている気持ちがしっかりと伝わってきたことと、自身の声かけを『因果応報』という言葉の中にギュッと詰めて励ましてくれたので、あぁー、すごいなぁ、ありがたいなぁ。と思わされました」と感心しきりのようでした。

 時に「子は親を映す鏡」とも言われる子育てにおいて、何気ない日常の会話であっても、やはりとても重要な意味を持つようです。そのことを常に念頭に置き、かける言葉を選んでいきたいですね。

<記事化協力>
やけに仏教に詳しいフリーザさん(@waraikatahohoho)

(山口弘剛)