日本栄養士会は「栄養の日・栄養週間 2022」の一環として、8月1日に市民公開講座「『サステナブルに食べる』ってどういうこと?~人にも地球にもやさしい持続可能な栄養とは~」を開催。スペシャルゲストとして、元AKB48の高橋みなみさんが登壇しました。
イベントが始まると、高橋さんがアイドル時代から現在の生活の中で感じる栄養の重要性や向き合い方などについて、日本栄養士会の副会長・鈴木志保子さんとともにトークを展開していきました。
サステナブルとは「持続可能な」などの意味を持っています。鈴木さんは10年後や20年後の将来を考えた時に、「持続可能に食べるって、どういうことなんだろう?」ということを今日は知っていただきたいと語りました。
2019年に結婚した高橋さん。現在、週3回くらい自炊していると言い、夫が家にいる時は料理を一生懸命に作ろうとしているそう。一人暮らしの時は「なんでもいいか」と思っていたけど、結婚してからは和食で野菜を多めにして、品数もたくさん作るように意識しているとのこと。
鈴木さんから「肉系統は?」と聞かれると、夫が鶏肉が好きなので「鶏肉で何かできないか?」と、いつも考えていると話していました。
「肉は、ほどほどに食べるのが良い」と鈴木さん。高橋さんは鶏肉をいっぱい食べてタンパク質をたくさん摂った方が良いイメージがあったようですが、鈴木さんは「そこに世間とのギャップがある」と指摘。頭で考える肉の量と自分の体が必要としている肉の量は違うと説明していました。
続いて高橋さんがAKB時代の食生活を紹介。フリップには朝は「食べないorスムージー」、昼は「現場にあるお弁当」、夜は「なし(疲れて寝てしまう)」という驚きの内容が。本人も「本当に極端ですし、めちゃくちゃ不健康だった」と振り返っていました。これは持続可能な食生活とは言えないですね……。
そんな食生活だったため痩せていたが、当時はアイドルで人に見られる職業ということもあり、「もっと痩せたい!」と思っていたという高橋さん。それに対し、鈴木さんは「なんか、かわいそうになぁ……」と一言。当時、栄養サポートしてあげていれば、食べても健康的に痩せられたと話していました。
さらに、こういう食生活を続けていると、免疫機能や消化・吸収機能が低下したり、鬱状態になったりすることも。女性の場合は、10代の思春期の時だと卵巣の発育・発達が上手くいかなくなったりして、それが原因で初潮遅延になり、一生なかなか月経がこなくなってしまうこともあるそうです。
サステナブルな体作りには消化・吸収が重要。鈴木さんは「小腸や胃は筋肉だから、歳と共に衰える」と言い、運動をすると良くなるとのこと。また便秘の原因は水や脂の摂取量が少なすぎるのが原因とし、「なんでも少なければ良いという今の日本の感覚を変えたい」と語っていました。
取材協力:公益社団法人日本栄養士会
(取材:佐藤圭亮)