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今にも動き出しそうなチョコレートのヘビ 「躍動感」や「生き生きしたリアルさ」をパティシエが追求

 ツイッターに投稿されたヘビの造形物。まるで本物のような迫力を感じますが、実はフィギュアでも模型でもありません。

 素材に使われているのは、なんとチョコレート。体のうねり方やぎょろっとした瞳。さらには表面の鱗まで一枚一枚丁寧に彫刻された菓子作品は、今にも動き出しそうなほどリアルに表現されています。

  •  作者はパティシエの「どりどり」さん。ケーキなど通常のお菓子作りはもちろんのこと、こうした菓子素材を用いた動物の彫刻を得意としており、過去にも見た人をあっと驚かせる作品を多数制作。数々の製菓コンクールで受賞歴を持つ凄腕の持ち主です。

     今作の作品は、先日開催された第2回「DECOREお菓子×アート展」の展示会用に向けて制作したもの。前回出展した鷲をモチーフにした作品から世界観を繋げ、日本の川辺をイメージしてアオダイショウをチョイス。もともと爬虫類が好きでずっと作ってみたかったモチーフだったのだそう。

    鷲をモチーフにした作品

     どりどりさんが生き物を作るうえで大切にしているのは「躍動感」や「生き生きしたリアルさ」。違和感のない作品に仕上げるために、まずはしっかり観察を行うことから始めます。

     通常の彫刻とは異なり、素材がチョコレートであることから、作業中溶けたり折れやすかったりという難点も。鱗を彫る際は可能な限り負荷を掛けずに、慎重に作業を進めたとのこと。こう聞くだけでも、造形の技術はもちろんのこと、同時に高い集中力が必要となることが想像できます。

    うろこを一枚一枚丁寧に彫刻していきます

     ヘビにおよそ一週間、木に3日間ほどの制作期間を経て完成した作品は、実に写実的。どりどりさん自身も「かわいくできました!初めてのモチーフにしてはうまくできたかと思います!」と感想を語るなど、満足の行く出来栄えとなったようです。

    作品はまさに今にも動き出しそうな出来栄え

    まるで今にも動き出しそう!

     本作の展示はすでに終了していますが、次回はまた来年秋ごろ、規模を拡大して展示会を開催したいと、今後の展望を語ったどりどりさん。現在は、大好きな動物をテーマにした自分のブランドを持つための準備中。これからも多彩な菓子作品で、より多くの方を驚かせることでしょう。

    <記事化協力>
    どりどりさん(@m_doridori_)

    (山口弘剛)

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  • 山口 弘剛‌Writer

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    鹿児島出身・鹿児島在住。私生活では妻と共に2人の子どもを子育てしながら、地元のサッカークラブを熱烈応援中。仕事は元アパレル店長、元ゲームショップ店長を経験。現在はライター、イラストレーターとして活動。

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