動物造形作家として活動する「樹山」さん。手掛けた作品はどれも、今にも動き出しそうなほど、リアルで精巧な作りで目を引きますが、すごいのはそれだけに留まりません。何と動物のお腹側までばっちり作り込まれているんです。
X(Twitter)に投稿された写真には、伏せるタヌキを下から見た際の柔らかそうな毛の質感や、かわいらしい肉球までも完全再現された作品が写っています。これは動物好きにはたまらない……。
通常こうしたフィギュアの底面は、そもそも見えないことや置いた時の安定感を出すために、平たく作られていることが多いもの。
樹山さんになぜここまで作り込むのか?うかがうと「生き物の足の造形が好きで、足裏も含め全て作りたいので必然的に全身を作る事になっています」との回答が。好きな部分を全部作ったらこうなったという形であるようです。
しかしながら、作品を見る限り底面の造形は、地面との間で毛や肉球がギュッと押しつぶされたような作りになっており、安定感ばっちり。そしてなんと言っても、毛の流れの表現が秀逸で、ふんわりと柔らかそうな質感が写真でも十分伝わってきます。これは特に樹山さんがこだわったと語るポイントです。
まるでガラスの下からタヌキを見ているような感覚になりますが、造形はあくまで樹山さんの想像が主なのだとか。「実際にタヌキにガラスの上で寝てもらって写真を撮ってみたい」と言いますが、おそらく同じような光景が見られるのではないでしょうか。
もちろん、作品全体を見た時の、すやすやと眠るタヌキの表情や無防備なポーズも癒やし感たっぷり。まさに置いて眺めても、持って眺めてもかわいい、ひとつで二度楽しめる作品と言えそうです。
本作は過去に通販サイト「BOOTH」で販売していましたが、現在は完売中。今後の予定については、「時間と都合が合えば、通販やイベント出展等で販売するつもりです」とのことでした。
ひっくり返して見せるとちょっとだけびっくりして貰えるタヌキの裏側。ガラス越しに見たらこんな感じかな?と思って作りました🐾 pic.twitter.com/n02BPqr94z
— 樹山 (@kiyama_tb) October 9, 2023
<記事化協力>
樹山◆京都いきもにあ10/7・8さん(@kiyama_tb)
(山口弘剛)