ギリシャ空軍が導入した新型戦闘機ラファールのうち、最初の6機がパイロットの訓練を終え、2022年1月19日(現地時間)にギリシャ本国へと移動しました。
これはメーカーのダッソー・アビアシオンが発表したもので、ギリシャ空軍のラファールは訓練地であるフランス南部のイストルから、ギリシャのタナグラ空軍基地に移動し、現地でも習熟訓練を重ねます。
ギリシャ空軍が老朽化したF-4ファントムIIの後継として、ラファールの導入を決めたのは2021年のこと。1月25日にはギリシャ政府とフランス政府との間で、18機のラファールを引き渡す契約が調印されました。
ギリシャ空軍に引き渡されるラファールの内訳は、フランス空軍の中古機12機と、新造機6機。今回はこのうちの6機が乗員らの訓練を終え、本国へと移動することになったのです。
ダッソー・アビアシオンのエリック・トラピエCEOは「今回、ギリシャ空軍が見事にフェリーフライトをやりとげたのは、私どもとギリシャとの45年以上にもわたる緊密な協力関係の証と言えます。私どもの機動性により、ギリシャ政府の期待に記録的な速さで対応することができました。また、この輸出成功により、弊社の航空機の優秀性も証明されました」とのコメントを発表しています。
ギリシャ空軍のラファールは、タナグラの第332飛行隊にて運用される予定。本国に移動しても、パイロットや整備員など、要員の習熟訓練は続きます。
ギリシャ空軍は、1911年の創設時からフランスの支援を受けており、これまでにもミラージュなどフランスの戦闘機を運用してきた歴史があります。残る12機のラファールは2022年末から引き渡しが始まり、2023年夏にはタナグラ空軍基地に全18機が揃う予定とのことです。
<出典・引用>
ダッソー・アビアシオン プレスリリース
画像:DASSAULT AVIATION
(咲村珠樹)