ゲーム会社でドット絵を担当した経験を生かし、それを刺繍にしたアート作品を制作しているちきこさん。その中で、糸をXの形にクロスして縫っていく「クロスステッチ」と呼ばれる技法を7年前に独学で習得しました。

 そんなちきこさんが現在興味を持っているのが、スタンプワークとも呼ばれる「立体刺繍」。「より本物に近い作品」を目指し、新作では「ポテトチップス」を題材にしました。

 この日、完成にいたるまでの制作工程をTwitterに公開したちきこさん。たすき掛けしたポテトのキャラに、オレンジを基調としたカラーリングが特徴のパッケージを、20色以上の糸を駆使して表現しています。

多くの人が1度は手にしたことがあるであろう「ポテトチップス」を題材に。

20色を超える糸を使用しています。

 本稿を読まれている方にも馴染み深い商品ですが、だからこそ再現性に徹底的にこだわったちきこさん。実際に購入し、手元でパッケージを細部まで観察した上で、まず図案を作成しました。

 ちなみに題材としたのは、「袋状のものなら簡単に作れそうかなと思って」ともいうちきこさん。

 しかし実際のところは、「刺繍糸で色合いを表現することに一苦労でしたね」とのこと。それが20色を超える糸の使用に繋がっているのですが、実は本作は多くの人にお馴染みの表面に加え裏面も刺繍。

裏面もクロスステッチで再現。

表裏ともにおなじみのレイアウトで再現しています。

 さすがに文字情報まで再現は出来ませんでしたが、それを除くレイアウトは克明に再現しています。これは是非「コンソメ」や「ピザ」も見てみたいところです。

編集部では過去に基板を記事にて紹介。

 クロスステッチの奥深さを示したちきこさんですが、「Chikiko(@aozorachiki)」のハンドルネームのTwitterアカウントが別途存在し、こちらでは、自身の“古巣”でもあるゲーム関連をはじめとしたファンアート作品を投稿。編集部でも以前、投稿が4万近いいいねを寄せられたROMカセットの基板を記事にて紹介しています。

<記事化協力>
ちきこさん(Twitter:@chikikocobo/Instagram:@chikiko3)

(向山純平)