ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 メディカル カンパニーが「My Health, Myself ― 私の健康のために、私ができること。」プロジェクトの一環として、「人生100年時代×デジタル社会の総合的なヘルスリテラシー国際調査」を実施。
日本は対象の他国と比較して、医療と健康に関する「情報収集・判断」・「行動」・「デジタル活用」・「コミュニケーション」全般における自己評価が、他国より低いことが明らかになりました。
この調査は、2023年10月から11月にかけて行われたインターネット調査。20代から60代の日本・アメリカ・イギリス・オーストラリア・中国・フィンランドの各国500名、合計3000人が対象となっています。
デジタル化が促進されている現代社会において、医療と健康に関する情報を正しく判断しているか、適切な選択ができているか、リソースをうまく使えているかなどを明らかにするために実施されました。
調査結果を見ると、日本はヘルスリテラシーの自己評価が10点満点中平均5.4点で、6か国の中で最も低いことがわかります。ちなみにヘルスリテラシーとは、健康情報を入手し、理解・評価して活用するための知識や意欲、能力のことを指します。
また、健康や医療に関する情報を判断できるかを問う質問では、「できる」もしくは「少しはできる」と回答した割合は、他国は7割から9割であることに対し、日本が最も低く6割以下となっています。
「健康」の定義に関する考えを問う質問では、世界保健機関(WHO)が定義している「肉体的、精神的、社会的に満たされた状態」が健康であると認識しているのは25.2%と他国と比べて最も少ないことがわかりました。
次に、寿命・健康寿命の延伸に関する考えについての日本をみてみると、「寿命を延ばしたい」と考える人が19.4%であるのに対し、「健康寿命を延ばしたい」と考える人は51.2%で、その差は31.8pt。他国に比べ最も差が開く結果となりました。
「不調や違和感が生じた時の適切な医療受診ができるか」と「受診時に正しく症状を説明できるか」を聞いたところ、他国は9割前後が「できる」もしくは「少しはできる」と答えたのに対し、日本は約7割と6か国の中で最下位。
慢性的な痛みや苦痛を我慢している人にその理由を尋ねると、「我慢できるくらいの痛み・苦痛だから」という回答が60.4%と、他国と比較して最も多い結果となりました。
また、デジタル活用について見てみると、最も多く健康管理にデジタルツールを活用している国は中国で81%。日本は39.2%と最下位。
「デジタル化やデータ活用が広がることで期待できること」を問う質問には、「病気の早期発見・早期治療」、「自分の健康管理」、「より適切な治療が受けられる」などの回答が多く寄せられていました。特にフィンランドは6か国中最も多くの項目で回答割合がトップとなっていました。一方で、日本は多くの項目で回答割合が他国を下回っています。
また、受診の際に医療関係者と対話ができるかを尋ねたところ、アメリカは7割が「できる」と回答しているのに対し、日本は6か国の中で最も低く4割以下。日本は、治療方針の決定における主体的関与の意識が最も低く、「主体的に関与したい」と考えている人の割合も最も低いという結果がでています。
調査を監修した京都大学大学院医学研究科健康情報学の中山健夫教授は、この結果を受けて「人生100年時代を生きる上で『自身がどうありたいか』といった長期的な思考を持つことも有用」「ツールも使いながらご自身の『健康の現在地』を把握して、必要な際に適切に医療機関を受診することが大切です」とアドバイスしています。
情報提供:ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 メディカル カンパニー