おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

妹キャラとビデオ通話できる「いもうとBOT2.0」“ツンデレ”バランスも調整可

 かわいい妹キャラとビデオ通話を楽しめるLINEチャットボット「いもうとBOT 2.0」が一般公開されました。ツンとデレのバランスを設定できるほか、姉・兄の呼びかけ対象切り替えや、有料オプションで“義妹モード”も利用できます。

  •  夢のような仕組みを開発したのは、「うな技研」代表のプログラマー・うえぞうさん(@uezochan)。2017年開催のイベント「LINE BOT AWARDS」へ参加した際に開発したLINEボット「いもうとBOT」をベースに、生成AIの技術を用いて改良したそうです。

     「近年、生成AIの力によって、会話体験の向上はもちろん、できることの幅も広がっているため、満を持して『いもうとBOT2.0』として復活させることにしました」とうえぞうさん。

     画期的なビデオ通話機能についても、「『LINEボットとビデオ通話をシームレスにつないだら面白いのでは?』とチャレンジしたら、うまく行きました!」と語ってくれました。

    ■ LINEで「いもうとAI」と友達になるだけで使える

     利用方法は、LINEで「いもうとAI」公式アカウント(@imoutobot)と友達になるだけ。通常のLINEメッセージをやりとりするように、文字でも妹とのやりとりを楽しめます。

    「いもうとBOT2.0」は、LINE公式アカウント「いもうと」(@imoutobot)と友達になることで利用可能

    「いもうとBOT2.0」のチャット画面。テキストチャットでも妹キャラと会話が楽しめる

     ビデオ通話を楽しむには、画面下の「いもうとメニュー」から「ビデオ通話」を選択。LINEアプリ内で動作する「LIFF(LINE Front-end Framework)」という仕組みが立ち上がり、この画面をビデオ通話に見立てることで、妹キャラとリアルに通話している気分になれます。

    「いもうとBOT2.0」の「いもうとメニュー」から「ビデオ通話」が可能

    「いもうとBOT2.0」ビデオ通話準備中の画面。LINEビデオに近い本格的な画面。

     ふわりとした雰囲気の可愛いキャラクターは、こまどさんが開発する3Dアバターモデル「シフォン-Chiffon-ちゃん」が使用されています。ビデオ通話をしているときの画面では、本物のLINEビデオさながらに距離が近くて、思わずドキドキ……。

    「いもうとBOT2.0」ビデオ通話画面。妹キャラクターにはこまどさんが開発する3Dアバターモデル「シフォン-Chiffon-ちゃん」を使用

    ■ 音声認識機能、画像認識に対応

     また、ビデオ通話では音声認識機能を用いて、画面上の妹とリアルな音声で会話できます。「今日も暑いね」と話しかけてみると、「ちゃんと水分取ってね」「私がいないと心配だから……」と、優しく気遣ってくれました。

    「いもうとBOT2.0」は音声認識に対応。マイクに話しかけると文字に変換され、会話に反映される

    「今日も暑いね」と話しかけた様子。「ちゃんと水分取ってね」と、文字とキャラボイスで返事してくれる

    画像認識にも対応している「いもうとBOT2.0」。スマホなどのカメラを立ち上げると、映った内容が認識され、会話に反映される

     さらにこの「いもうとAI」、画像認識にも対応しています。スマホのカメラを表示させると、映った景色に反応してリアクションを返してくれます。試しに部屋の照明を映すと、「素敵な照明だね!」「お部屋が明るくなりそう!」と褒めてくれました。これはスゴい!

    画像認識にも対応している「いもうとBOT2.0」。スマホなどのカメラを立ち上げると、映った内容が認識され、会話に反映される

    カメラに映った照明を認識し、「お部屋が明るくなりそう」と返事する「いもうとBOT2.0」

    ■ 「ツンデレ」バランスが調整できる

     ちょっと厳しめに接してもらいたいな、というお兄ちゃんは、設定ページから「ツンデレ」のバランスを調整しましょう。スライダー画面で「ツン」寄りか「デレ」寄りか、好きな塩梅を設定できます。

     うえぞうさんいわく、2006年にとあるITサイトのエイプリルフール企画として発表され、妹キャラクター開発界隈では伝説となっている「ツンデレスライダー」のアイディアを18年越しに実現したものだとか。

    設定画面からは、妹キャラのツンデレ度合いや、兄・姉の呼び分けなどを設定可能

     「ツン」へ振りきったときの妹は、「今日は暑いね」と話しかけると、さきほどの「デレ」モードでは気遣ってくれたのに対し、「あんたが涼んでいる暇はないでしょう?」と一転してツンツンした態度に。

    設定で「ツン」を最大限にした「いもうとBOT2.0」。「今日も暑いね」と話しかけると「あんたが涼んでる暇はないでしょ?」とツンツンした返事に

     思わず「冷たいなぁ」と返事すると、「別に冷たくなんかないわよ」「あんたが暑いって言うから確認しただけ」とバッサリ。先程までの「お兄ちゃん」呼びが一転して「あんた」呼ばわりに変化しました。ここまでハッキリ出ると、いろいろ設定を試してみたくなりますね。

    設定で「ツン」を最大限にした「いもうとBOT2.0」。返答の厳しさに「冷たいなぁ」と返すと、「冷たくなんかないわよ」と追い打ちをかけてツンツン

    設定で「ツン」を最大にすると、呼び方も「お兄ちゃん」から「あんた」に変化

    ■ 有料オプションで「義妹モード」を発動

     「おこづかいと呼ばれる有料オプションを選択すると、「義妹モード」を発動させることも可能。返事のバリエーションはユーザー同士の会話を学習して増えていくので、いろいろ話しかけてみてほしいとのことです。

    有料オプションでは「義妹」として接してくれるモードが有効に

     現在「うな技研」では、「いもうとBOT2.0」のようなAIキャラクターを用いたビデオ通話機能を、企業や店舗などのLINE公式アカウントへ組み込める仕組みも提供中。「ご関心を持っていただけたら、ぜひお気軽にご相談ください!」とうえぞうさんは語っていました。

    <記事化協力>
    うえぞうさん(@uezochan)

    (天谷窓大)

    あわせて読みたい関連記事
  • 邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くなった
    インターネット, おもしろ

    邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くな…

  • 派閥論争に新たな試み きのこ派・たけのこ派を顔判定するAI「MOTHER」誕生
    イベント・キャンペーン, 経済

    派閥論争に新たな試み きのこ派・たけのこ派を顔判定するAI「MOTHER」誕生

  • AI提案の“衣なしケンタ”に異議あり 「ケンタを食べる意味がないやろがい!」(画像はイメージ)
    インターネット, おもしろ

    AI提案の“衣なしケンタ”に異議あり 「ケンタを食べる意味がないやろがい!」

  • 配信サービス上の「AI生成楽曲」を見分けるツール「Spot-if-AI」 95%の高精度で判定
    インターネット, サービス・テクノロジー

    配信サービス上の“AI生成楽曲”を見分けるツール「Spot-if-AI」 95%…

  • XのAI「Grok」ムダ呼び出し問題 とあるユーザーの回避テクが秀逸だった
    インターネット, おもしろ

    XのAI「Grok」ムダ呼び出し問題 とあるユーザーの回避テクが秀逸だった

  • ネット詐欺の対策にAIが有効?“相談相手”としての新しい使い方とは
    インターネット, 雑学・コラム

    ネット詐欺の対策にAIが有効?“相談相手”としての新しい使い方とは

  • 音声会話型AIサービスと青二プロダクションが提携 プロ声優の声を活用したキャラ作成が可能に
    企業・サービス, 経済

    音声会話型AIサービスと青二プロダクションが提携 プロ声優の声を活用したキャラ作…

  • チャペルで壁を破壊……いったいどういう状況?
    インターネット, おもしろ

    夫から怪しいLINEが届いたので……まさかのQ&Aで本人確認!「チャペルで私が壊…

  • 実家住み&独身のみが集うLINEグループがカオスすぎる……2025年の抱負は「停滞」
    インターネット, おもしろ

    実家住み&独身のみが集うLINEグループがカオスすぎる……2025年の抱負は「停…

  • 幻冬舎コミックスがXへの画像投稿にAI学習対策 「作家様の権利保護のため」 
    インターネット, 社会・物議

    幻冬舎コミックスがXへの画像投稿にAI学習対策 「作家様の権利保護のため」

  • 天谷窓大フリーライター

    記事一覧

    得意分野はエンタメ、メディア、フード業界。「焼き芋アンバサダー」としてフードフェスのプロデュースも手掛けるほか、熱波師、フリー素材モデルとしても活動。X @amayan

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • 虎ノ門ヒルズの「どこか奇妙な職業体験」が話題 ゴミを拾いながら物語の世界へ没入
    イベント・キャンペーン, 経済

    虎ノ門ヒルズの「どこか奇妙な職業体験」が話題 ゴミを拾いながら物語の世界へ没入

  • 脂肪と好奇心は人一倍!体重110キロ記者、ゆで太郎「倍盛り鍋かつ丼セット」に挑戦
    グルメ, 食レポ

    脂肪と好奇心は人一倍!体重110キロ記者、ゆで太郎「倍盛り鍋かつ丼セット」に挑戦…

  • 物流業界向けに業務支援サービスを手掛ける株式会社Azoopの山崎拓郎さん
    社会, 経済

    北海道を襲う「物流2024・2030年問題」のリアル 背景と事業継続の糸口を聞く…

  • TEREA「KIWAMIエディション」9月3日発売 家紋アートを施した日本限定パッケージで展開
    商品・物販, 経済

    TEREA「KIWAMIエディション」9月3日発売 家紋アートを施した日本限定パ…

  • 災害関連死ゼロを目指す「EDAN」発足 フィリップ モリスら民間団体が連携
    企業・サービス, 経済

    災害関連死ゼロを目指す「EDAN」発足 フィリップ モリスら民間団体が連携

  • 「ブルーアーカイブ」の“ヘイロー”をARで再現する「ヘイローリンクシステム」 技術サークルが二次創作で開発
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    「ブルーアーカイブ」の“ヘイロー”をARで再現するシステム 技術サークルが二次創…

  • トピックス

    1. 偽ファッション広告

      偽ファッション広告がGoogle広告に大量出現 サポート詐欺被害に注意

      2025年9月上旬からGoogle広告に偽ファッションサイトが急増。数秒で「Windows Defe…
    2. 邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くなった

      邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くなった

      Webコンテンツ「絶対にバズるSNS」が9月15日公開。9月26日公開映画「俺ではない炎上」と連動し…
    3. 26年前のMMORPG「Dark Ages」、YouTuberの挑戦で限界集落から奇跡の再生

      26年前のMMORPG「Dark Ages」、YouTuberの挑戦で限界集落から奇跡の再生

      26年前にリリースされたMMORPG「Dark Ages」をご存じでしょうか。年月とともに人口は減少…

    編集部おすすめ

    1. たこばさんの「糸こんにゃく炒飯」

      えっ…これ糸こんにゃく!?目も舌も騙される“ヘルシー炒飯”を実際に作ってみた

      「糸こんにゃくで作った炒飯が本物そっくりに仕上がる」と聞いたら、信じられるでしょうか。大阪市のたこ焼き店「たこ焼たこば」の店主がSNSに投稿…
    2. 虎ノ門ヒルズの「どこか奇妙な職業体験」が話題 ゴミを拾いながら物語の世界へ没入

      虎ノ門ヒルズの「どこか奇妙な職業体験」が話題 ゴミを拾いながら物語の世界へ没入

      虎ノ門ヒルズで清掃員の仕事を疑似体験しながら、非日常な体験に巻き込まれていく……そんな不思議な没入型体験イベント「どこか奇妙な職業体験 虎ノ…
    3. あれー?どこかなー?伸びしろしかない3歳児の“全力”かくれんぼが手強すぎる!

      あれー?どこかなー?伸びしろしかない3歳児の“全力”かくれんぼが手強すぎる!

      子どもにとってかくれんぼは、ハラハラドキドキのスリリングな遊び。自分だけにしか分からないであろう隠れ場所を見つけて「ここなら大丈夫」「絶対見…
    4. プリキュア映画ぬりえコンテスト、第三者による不正応募判明 公式が謝罪と訂正

      プリキュア映画ぬりえコンテスト、第三者による不正応募判明 公式が謝罪と訂正

      アニメ映画「映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!」公式は9月12日、「キミプリ♪ぬりえコンテスト」において…
    5. 短編ホラーゲーム「夜勤事件」、実写映画化決定 2026年全国公開へ

      短編ホラーゲーム「夜勤事件」、実写映画化決定 2026年全国公開へ

      コンビニを舞台にした短編ホラーゲーム「夜勤事件(The Convenience Store)」が、実写映画としてスクリーンに登場へ。開発元の…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト