3月20日、新宿バルト9で、映画「麻雀放浪記2020」の完成報告&舞台挨拶イベントが行われ、主演の斎藤工さんやももさん(チャラン・ポ・ランタン)、ベッキーさんや竹中直人さん、監督の白石和彌さんが登壇し、公開も危ぶまれていた本作の完成を集まったファンに報告しました。
「麻雀放浪記2020」は、主人公の坊や哲が1945年の戦後から、新たな戦争が起こった後の2020年の戦後に現れ、麻雀を武器にその「世界」に挑戦する物語。原案は、不朽の名作として、今なお読み継がれている阿佐田哲也さんの250万部を超えるベストセラー小説「麻雀放浪記」です。
この日の午前中、出演していたピエール瀧容疑者の逮捕を受けて、「麻雀放浪記2020」の公開について協議した結果、予定通りノーカットで4月5日に公開されることが記者会見で発表された本作。注目度が上がる中、完成披露試写“しない”イベントという、ちょっと不思議な舞台挨拶が行われるとのことで、その作品の真相をつきとめようと会場に足を運びました。筆者が会場に到着したのは受付が始まる約1時間前でしたが、多くの記者さんが集まっていて、あらためて注目度の高さを実感しました。
イベントが始まると、お客さんに囲まれたちょっと珍しいステージに登場した斎藤さんをはじめとする出演者たち。斎藤さんは、「今朝、公開すると発表があるまで、本当にどうなるかわからない不安の中で過ごしてましたけど、この日を迎えられて、ホッとした気持ちです」と、安堵の表情を浮かべていました。
そして、本作について「ピータンを初めて食べたときのような、何を観たのかもう一度確かめたい」感じと、独特な表現で伝えた斎藤さん。これに対し、ベッキーさんは「チャンジャのような映画」と話し、「何これ?よくわかんない……でも、癖になる」と話していました。さらに、公開されることが嬉しくて、思わずマイクを持つ手の小指が立っていた竹中さんは、本作について「しゃぶしゃぶというか、熱湯の中に腕を突っ込んで肉を食うような映画ですからね、とてつもなく楽しい映画になっています」と、これまた独特な表現で紹介。ますます試写をしてほしい気持ちが強くなりました。
その後、ステージをスクリーン内に移した舞台挨拶では、シマウマの被り物を持って登場したももさん。会場のお客さんは全員「?」でしたが、司会者から「今回の作品では、シマウマと“いたしてしまう”」というシーンがあると、その理由を補足されていました。ももさんも「わりと最初の時点で、シマウマと“いたす”役ということだけ、ざっくりと聞いていた」と話していましたが、演じたドテ子の性格とリンクしている部分が自分にもあったと、取りようによっては誤解されてしまうようなエピソードを披露しました。
ちなみに、白石監督は本作の内容について「麻雀ファンタスティックSFコメディ、内容も盛り盛りすぎて、どこが見どころですかと言っても、みんなそれぞれ違う。本当に見ていて楽しい映画を見てほしいなと思って作った作品」と解説。
いったいどんな映画なのか?真相は謎のままになってしまった感はありますが、期待できる内容で、4月5日の公開が待ち遠しくなったのは確かです。気になる全容をみなさんも自身の目で確認してみてはいかがでしょうか?
取材協力:東映
(取材・撮影:佐藤圭亮)