幼稚園や保育園ではそろそろ、新学期初の遠足を予定しているところも多いのではないだろうか?
今日の昼頃、そんな遠足の移動風景を写した写真がTwitterで話題になっていた。
写真には、通路の床に並んで座る園児達の姿が写されていた。皆おとなしく、先生の方を向いて座っている。
写っているのは3歳児か4歳くらいのようで、身長も低い。つり革に手が届かないなどの安全の理由で、こうして座らせ移動しているのだろうと思う。
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ところがこの写真には、こんな意見が寄せられていた。「床に座らせるなんて汚い」「園にクレーム入れるべき」などなど。
筆者にとってはほほえましく感じる写真だったが、寄せられたコメントを見る限りではそう思わない人が多少なりといることに驚かされた。投稿した人物もかなりご立腹のようで「車内の床に座らせるってどういう教育方針してるわけ?」といったコメントを投稿につけてる。
確かに混雑した車内であれば、そもそも子供を乗せるべきではないと思う。しかし写真を見る限りでは、席もまばらにあいており、“混雑”とは言いがたい状況。
ちなみに、もし写真に写る約20人ほどの園児を全員立たせたとしよう。するとどうなるか?掴むところがないばかりに、ちょっとした電車の揺れで、座っている人に飛んでいったり、車内を転げ回ってしまい、あっという間に阿鼻叫喚の地獄絵図に……。それぐらい子供はもろいのだ。
もちろん「電車に乗せずバスを利用させる」選択肢はある。しかし、多感な幼児期、園によっては経験を積ませるため、あえて交通機関の利用を選択するところもある。そして、そういう場合には、できるだけ混雑時をさけ利用しているケースが殆どだ。
大勢の子供が床に座っているのは、驚くかもしれない。ただ、冷静に考えればそういう事情があること、ちょっと頭を働かせれば容易に想像がつくはずだ。
誰しも生まれてきた時から大人という訳ではない。そして、記憶が無いだけで必ず誰かに迷惑をかけ大人になっている。もし、こういう場面に遭遇しても「子供の時かけた迷惑が巡り巡って自分の所に帰ってきただけ」。そう思えば、少しは腹立たしさも紛れるのではないだろうか。
なお、この投稿者、賛同が寄せられる一方、批判の声は更に多かったようで既にアカウントを削除してしまっている。結果大炎上してしまったようだ。
(文:宮崎美和子)