今年の夏は猛暑の予報がされており、総務省消防庁が発表する熱中症情報によると、5月30日から6月26日までの約1ヶ月にはすでに3231人の人が熱中症が原因で救急搬送されているそうです。
熱に弱い子供やお年寄りほど熱中症が重症化しやすいと言われてはいるものの、若くて元気な人も運悪く条件が揃ってしまい命を落としてしまうこともあるほど怖いもの。
そんな熱中症を、気温、湿度、警戒度、そして地表面温度を可視化することにより予防するというドコモの『あなたの街の熱中症予防』(Android/iOS・無料・キャリア不問)2016年版がこの6月にリリースされました。
実はこのアプリ筆者は昨年から利用していますが、今回ドコモさんからのお知らせをうけ、早速、現在配信されているバージョン6.0.0にアップデートしてみました。
■実際気温よりも重要なのは地表面温度
まず、新バージョンのアプリをダウンロード(更新)したら、チュートリアルが始まります。最後にマイタウンを登録すれば完了。これは市町村まで細かく指定することができ、普段表示させておくマイタウンの他にさらに2つの町を登録することができます。また自分がいる現在地の状況も表示することができて便利です。
なお、見る上で重要なのは地表面温度。
例えば13時50分現在の東京都港区の気温は26℃で湿度は56%、警戒度はマックス4のうち2です。これだけを見るとそこまで注意する必要はないかに思えますが、実際には道路、グラウンド、公園のそれぞれの地表面温度はそれよりも5度以上も高く、道路に関しては何と33.6度となっています。
これは十二分に熱中症を引き起こす気温であり、さらに梅雨時期ということもあり湿度が上がっていったら危険度は増していくばかりです。
それぞれの地表面温度はメーター形式で表示されるため一目でわかるようになっています。
■小さい子がいるママには便利「通知」機能
けれどアプリはいつも開いているわけではありません。熱中症の危険はこの時期から涼しくなるまでは常日頃つきまとっていて、忘れたころにやってきます。
そういうことを回避するためにも、右下の設定ボタンからアラート設定すると、熱中症危険度によって通知をしてくれるという便利な機能があります。
熱中症危険度は<注意><警戒><厳重警戒><危険>の4段階。これを設定しておくとその危険度に達したときに通知されるため、熱中症のことをすっかり忘れ去っていてもハッとさせられます。経験上は子供と外遊びしているときに便利だと感じています。 また、熱中症を引き起こす湿度に関連して、雨降りのアラートも設置されているためにお出かけするときは本当に便利です。
さらに、「声かけ」の機能はお子さんがいるママや大事な人がいる方にもぜひ使ってもらいたいです。
アプリをダウンロードした人にはそれぞれ9桁のIDが割り振られますが、「声かけ」したい相手のIDを「声かけ」のページで登録しておくと「ちょっとこの気温/湿度は熱中症に気をつけたほうがいいんじゃないかな?」と体感で感じた際に注意を呼びかけるメッセージを送ることができます。
特に小さなお子さんの場合は機械的なアラートよりもママからのメッセージのほうを重要視すると考えられ、メールとは違ったメッセージにいつもとは違った危機感を感じてくれるのではないでしょうか?
熱中症は一度かかってしまうと癖づいて何度も再発を繰り返します。筆者も大きな熱中症にかかった後3年ほどは暑い季節になるとちょっとしたことで再発し、困った思いをしました。
まずはちょっとでも疲れているときは無理をしないこと、充分に水分と塩分を摂ること、暑い場所にいなければならないときは必ず休憩を取ること、そしてこのアプリのような暑くて危険な状態をちゃんと可視化し把握できるもので環境を確認することが熱中症予防に繋がるのではないでしょうか。
ちょっとくらい電気代がかかってしまっても暑くて湿度が高い中クーラーを止めるなんてことは、今の時期は絶対にしないでくださいね!
▼参考
総務省消防庁「熱中症情報」
ドコモ「あなたの街の熱中症予防」