近頃よく話題に上がる「男性の日傘使用」。これまでは女性が日焼け防止等の目的で使うことが一般的でしたが、最近では日中の気温の高さに加え、日差しがきつすぎることなどから、徐々に男性にも浸透しつつあるように感じます。
かくいう筆者も、2024年から日傘を使いはじめたひとり。そこで今回は実際に使ってみた感想や、使うことで感じたメリットをご紹介します。
結論から言うと、全男性日傘を使うべき、と主張します。筆者はいわゆるアラフォー世代で、もちろんこれまでの人生において一度も日傘を使用したことがなかったのですが、「もっと早く使うべきだった」と後悔しきり。それくらい使用前と後では大きな違いを感じます。
きっかけは、たまたまテレビで男性の日傘特集を見たことでした。元々アパレル企業に従事していたこともあり、流行はそれなりに追っている自負があったため、その日のうちにネット通販サイトでポチリ。晴雨兼用の長傘タイプのものを購入しました。
■ 体感温度の差は約7度 熱中症対策に有効
実際に使用してみて、最もメリットを感じる点は、やはり常に日陰に入れることでしょう。環境省の調査によると、日向と日陰では体感温度が7度程度異なると言われており、実感レベルでその違いがわかります。
風が吹けば、もはや涼しさが感じられるほどで、わざわざ日陰を探し、休憩しながら歩くというシチュエーションが減りました。この時期ニュースで耳にしない日はない「熱中症」の予防に高い効果が期待できます。
また、必然的に発汗量も減りますから、汗を大量にかくことによって発生する衣服の張り付きや、汗ジミ、ニオイによる不快感を抑えられたのもうれしいポイントでした。
■ 「日焼けは男の勲章」はもう古い?見た目の老化防止にも
加えて、紫外線による日焼け対策としても、日傘はとても有効です。ひと昔であれば「日焼けは男の勲章」なんて扱いでしたが、40を超えた今はそうも言ってられません。
ジリジリと肌が焼かれているのが分かるくらいの日光を避けられるのは大きなメリット。肌のシミやシワを防ぐ効果があり、髪の毛への紫外線ダメージからも守ってくれるので、長い目で見れば、見た目の老化防止にも一役買ってくれることでしょう。
外出の度に日焼け止めを塗っている方も、その手間を考えれば日傘を持つ方が時短にもなりますし、コスパの面で見ても優秀と言えそうです。
■ 今や多岐にわたる男性用日傘の種類
「でも、男が持つと浮くんじゃ?」と思う方、ご安心を。いまや男性向け日傘は、黒やネイビー、グレーなどビジネスシーンにも馴染むシックなデザインが揃っています。筆者は外側がグレーで、内側は遮熱効果が高いとされる黒色のものをチョイスしました。
その他、骨組みが強化された耐風仕様や、折りたたんで小さく収納できるモデルも豊富。バッグの隙間に忍ばせておけば、突然の猛暑にもスマートに対応できるでしょう。
夏の暑さは年々過酷になるばかり。もう「日傘は女性のもの」という固定観念に縛られている場合ではありません。これから夏本番を迎える前に、今年こそぜひ日傘デビューを果たしてみてはいかがでしょうか。
<参考・引用>
環境省HP「まちなかの暑さ対策ガイドライン」
(山口弘剛)