フランス空軍は2020年2月7日(現地時間)、フランス中部の第123オルレアン=ブリシー空軍基地に2機目のKC-130Jが到着したと発表しました。これでフランス空軍が発注した4機のC-130Jシリーズがすべて揃ったことになります。

 フランスは老朽化したC-130H輸送機の一部を世代交代させるため、2016年に4機のC-130JシリーズをアメリカにFMS(有償軍事供与)の形で発注していました。このうち、2機は航続距離延長型のC-130J-30、2機は主翼に空中給油ポッドを装備した空中給油機仕様のKC-130Jです。

 KC-130Jは空中給油機といえども、貨物室は通常のC-130Jと変わらないため、輸送機としても使用可能。戦闘機やヘリコプターに給油できるオプションを手にすることで機材の効率化を図ったといえ、実際に2019年9月に受領したKC-130Jの1号機は、H225Mカラカル捜索救難ヘリコプターの航続距離延長に役立っています。

 今回のフランス向けKC-130J2号機は、メーカーであるロッキード・マーティン のマリエッタ工場(ジョージア州)を2月4日に出発。経由地を経て大西洋を横断し、オルレアン=ブリシー空軍基地に到着した際は、消防車による放水アーチに出迎えられました。

 フランス空軍では、2/61輸送飛行隊「フランシュ=コンテ」で運用されている4機のC-130Jを今後、2021年にノルマンディーの第105エヴルー=フォヴィル空軍基地へと移動させる予定。当地で、ドイツ空軍が保有する6機のC-130Jとともに、仏独2国間の共同ユニットで運用するとのことです。

<出典・引用>
フランス空軍 ニュースリリース
ロッキード・マーティン ニュースリリース
Image:フランス空軍/Lockheed Martin

(咲村珠樹)