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1人反省会をしない…「あな泣き」著者が語るママたちの心の負担を軽くする5つのポイント

 ママにとって心身の負担が増えがちな年末年始。新型コロナウイルス禍で世の中が変わった2020年は、どのように迎えれば良いのでしょう。著書「泣いてる子どもにイライラするのはずっと「あなた」が泣きたかったから」が好評の子育てママ専門カウンセラー、福田花奈絵さんによるメディアで働くママ向けのオンラインセミナーが開催されました。

  •  福田花奈絵さんは2児のママで元小学校教諭の経歴を持つ、Instagramで大人気の子育てママ専門カウンセラー。2020年4月にサンマーク出版から発売された著書「泣いてる子どもにイライラするのはずっと「あなた」が泣きたかったから」も好評で、これまでに3刷を重ねています。

     今回のオンラインセミナー「ママの心・体の負担が大きくなる年末年始に向けた、心を整えて過ごすためのメディアセミナー By Zoom」に参加したのは、メディアで働く3歳から17歳までのお子さんがいる子育て中のママ。

     オンラインアプリのZoomを用いて実施されたセミナーで、福田さんはまず、事前アンケートから見えてきた、子育てママにとって2020年の年末年始で不安に思っていることを紹介。2019年は帰省など、外出をともなうイベントが上位にあったのに対し、新型コロナウイルス禍に見舞われた2020年は家で過ごす予定が主体、と大きく変化しているといいます。

    ■ 「私のための時間」を1分でも確保する

     このため2020年の年末年始では、これまでとは違い、家の中で過ごすことによるストレスや、外出時に色々と気を使ってしまうことなどに不安を感じているママが多いということが明らかに。これに対し、福田さんは対処法として5つのポイントを挙げました。

     まず「物事の捉え方を変えてみる(主体的な行動へ変化させる)」ということ。これは精神医学における認知行動療法と同じ考え方で、嫌だとか不安に思うことを別の視点でとらえ、感じ方の転換を図る手法です。

     そして「パートナーへの不安、気づきは小出しに」。その時に少しずつ伝えることで、感じ方を共有し、不安を小さなうちに解消するということ。またその時、互いに感じ方を共有してくれたことに感謝する気持ちも伝えるといいようです。

     また、いつも頑張り続けるのではなく「「私のための時間」を1分でも確保する」ことも大切だといいます。寝る前に自分自身をねぎらうのもよし、自分の好きな食べ物や飲み物を口にしてリラックスすることで、張りつめた気持ちをゆるめることが必要です。

     ストレスを軽減する方法として「心で感じたことは声に出していってみる」というのも重要。心にため込んでしまうと、自分の中で嫌な気持ちが反響して大きくなってしまいがち。自分のしていることを実況中継してみるなど、外に出していくことで発散しやすくなるようです。

     最後に福田さんが挙げたのが「自分の気持ちを否定しない」ということ。自分の気持ちを押し殺してしまうのではなく、受容することで前を向きましょうということで、たとえば「1人反省会」をしない、といったことが大事だといいます。

    ■ ストレスをため込む要因の1つは自分の評価を減点法で考えてしまうこと

     ストレスをため込んでしまう要因の1つに、自分の評価を減点法で考えてしまうことがあります。完璧からの減点法ではなく「自己受容ができている状態で物事に取り組むこと」は、想像すらできなかったような状態に自分が到達できる可能性も秘めている、と福田さんは語りました。

     終盤の質疑応答では、参加者からの「それでもなかなか自分を許し、愛するのは難しい。一体先生はどうやってそのきっかけを?」という質問に、福田さんは自身の子育てにつまづいた時、テレビで虐待のニュースを見るにつけ、明日は我が身と思ったと告白。自身も苦しんだ末に現在の考え方に至ったということが分かり、参加者も共感した様子でした。

     人間、なかなか「理想的でない自分」を受け容れるのは難しいもの。しかし、できないことや不安なことを表に出し、それでも自分自身を愛し、周囲と信頼し合うことで心が軽くなるのであれば、実践する価値はあると感じさせるイベントでした。

    取材協力:「泣いてる子どもにイライラするのはずっと「あなた」が泣きたかったから」広報事務局

    (咲村珠樹)

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