味覚AIの判定により、花王の「ヘルシア緑茶うまみ贅沢仕立て」とベストマッチとされた「焼きサバ」。それを辻口博啓シェフの手により、スイーツにしてしまおうという「禁断のAfternoonTea」プロジェクトで、ついにサバの「サヴァショコラ」が完成したと聞き、メディア向け試食キットを送ってもらって味見してみました。
食事の“うまみ”を引き出す、という花王の「ヘルシア緑茶うまみ贅沢仕立て」。AISSY社の味覚センサー「レオ」を使ってAI判定した結果、焼きサバ、ボロネーゼパスタ、親子丼、焼き餃子、チーズケーキの5品目のうち、相性98.1%とベストマッチに選ばれたのは、なんと焼きサバでした。
この結果を受け、焼きサバをスイーツにできないかと世界的パティシェの辻口博啓シェフとコラボし、スタートしたのが「禁断のAfternoonTea」プロジェクト。素材にちなみ、“サバの日”である3月8日から始まりました。
辻口シェフによると「ガナッシュにさばを合わせたときのあまりにも合わなさに驚き、とても無理だなって感じてもう止めようかなと思いました」と、世界的パティシェさえも弱気にさせた“サバスイーツ”の開発。「違う使い方を考えないと、さばとチョコレートの相性は良くならない」と考えた辻口シェフは、一旦スイーツから離れ「よく生姜や味噌と一緒に煮込み料理とかあるので、そういう料理の観点からどんどん紐解きながら、さばのおいしさを導き出してカカオと合わせるっていう、そういうプロセスを踏んでみた」とのこと。
辻口シェフによると、チョコレートというのは味噌と同じく発酵食品なんだそう。「味噌の発酵とチョコレートの発酵をかけて、さばと生姜とショコラ。その組み合わせだとベストマリアージュになったので、自信を持って胸を張って商品化できるぐらいクオリティの高い、誰が食べても納得できるショコラに仕立てることができた」と、最終的に完成したのが「サヴァショコラ」です。
フランス語で「ご機嫌いかが?」という意味の「サヴァ?」と、サバをかけた「サヴァショコラ」。どんなお味に仕上がっているかと、花王からメディア向け試食キットをいただき、実際に食べてみることにしました。
届いた梱包を開けてみると、なにやら楕円形の箱が入っていました。取り出してみると……おぉ!これって“サバ缶”になってる!やっぱサバといえばサバ缶だよね、と妙に納得。
箱を開くと、そこには「ヘルシア緑茶うまみ贅沢仕立て」と「サヴァショコラ」、そして「禁断のAfternoonTea」プロジェクトのリーフレットが入っていました。サヴァショコラの箱は、サバの背にある模様にインスパイアされたカラーリングとなっていますね。
リーフレットには辻口シェフからのメッセージ。「さばのほどよい塩気とジンジャーが香るクッキーに、たっぷりのショコラ。ひとくち食べれば、僕の本気がきっとおわかりいただけます」とあります。
パッケージからの見た目は、取り立てて変わった様子のないガナッシュ(チョコレートと生クリームを合わせた口溶けの良いチョコレート)。サバを使っているとは思えません。しかし、一口食べてみると、ジンジャーの香りとともに、香ばしい焼きサバの味わいがガナッシュと一体となって流れ込んできました。
断面を見てみると、焼きサバのジンジャークッキーがチョコレートを挟み、さらにガナッシュでコーティングされていることが分かります。このクッキー、ほどよい塩気がパリッと焼いたサバそのもの。
サバにありがちな生臭みはジンジャーのおかげで感じず、香ばしい焼き魚の味わいを楽しめます。辻口シェフは、サバの味噌煮を念頭においていたようですが、雰囲気としてはサバの一夜干しを炭火でじっくり焼いたような感じです。
クッキーの味わいだけ見るとチョコレート、特にとろけるような口溶けが特徴のガナッシュとケンカしそうだと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。むしろこの塩気が、ガナッシュの甘さを引き締め、ジンジャーの香りと一体となって“大人のスイーツ”感を演出しています。
辻口シェフのおすすめ通り、サヴァショコラを一口食べ「ヘルシア緑茶うまみ贅沢仕立て」を口に含んでみます。……あ、なるほど。「ヘルシア緑茶うまみ贅沢仕立て」のカテキンが持つ味わいが、サバクッキーの塩気とベストマッチ。そこにガナッシュの甘みが加わり、不思議な充実感に包まれます。
このサヴァショコラ、辻口シェフの手によるものは非売品だそうですが、辻口シェフはレシピを惜しげもなく公開。「禁断のAfternoonTea」プロジェクト特設サイトでダウンロードすることができ、自分で作ったものを投稿すると辻口シェフ審査の上、賞品が当たるTwitterキャンペーンも実施しています。
情報提供:花王株式会社
(取材:咲村珠樹)