電飾を仕込んだ模型作品を製作しているモデラーのどろぼうひげさん。

 模型雑誌では何度も作品が紹介され、近年は初心者用電飾ガイドブックを3冊出版。さらに自身が主催となってイベントを行うなど、幅広く活躍している人気モデラーです。

 そんなどろぼうひげさんの、飛躍のきっかけとなったファンアート作品が話題となっています。

「#これでフォロワーさん増えました
直径20センチの地球儀で自作したデス・スター2です
ジャンクパーツを貼り付けたプラ板を積層して製作しました
LEDが入っていて、表面に虫ピンで小さな穴を開けて光点を作りました
建造中の部分は0.25ミリの光ファイバーです」

 このつぶやきとともに、Twitterに投稿したのは、映画「スター・ウォーズ エピソード6 ジェダイの帰還」に登場する宇宙要塞「デス・スター2」の模型作品を撮った写真。

 「元々スター・ウォーズが好きで、プラモデルも多く製作していたんですが、デス・スターはキットで発売されていなくて。なので、『無いなら作っちゃえ!』ということで作ったものです」

 つぶやきにもある通り、地球儀を用いてデス・スターを製作したどろぼうひげさん。「自分で完全な球体を作るのはさすがに難しくて」というのが理由なんですが、使用するサイズで試行錯誤したそうです。

 「最初は30センチのものを使用し、そこにプラモパーツを貼り付けていったんですが、手間がかかりすぎたのと、パーツが不足してしまい断念しました」

 「そこで今度は20センチのものを使い、プラ板を積層していく方法で作り直したんです」

世界を写す地球儀が気づけば宇宙帝国軍の要塞へ変貌。

 これにより、世界地図を描いていた地球儀は、宇宙帝国軍の要塞へと様変わり。スーパー・レーザー砲を発射する窪みも再現されています。

スーパーレーザー砲を発射する窪みも再現。

 ところで、デス・スター2といえば、1とは違い建造中という設定だったため、未完成の球状なのも特徴。そして、所々が発光する姿もスター・ウォーズ劇中で印象的です。

 「なので、『光る地球儀なら、表面の地図を剥がして、内部に光源を仕込めば発光は可能では?』という発想に行きついたんです」

 さらに、劇中では映し出されていなかった裏側についても、自身のイマジネーションを駆使して製作。それにより、エンドアの戦いが今にも始まりそうな臨場感に。“建造”に2年半を要したのも頷ける作品です。

スターウォーズ劇中では登場しなかった裏側もイマジネーションを駆使して表現。

自らのスキルも生かして、電飾ギミックも施されています。

 この投稿には多くの人が釘付けとなりましたが、どろぼうひげさんは作業動画を自身のYouTubeチャンネル「DorobouHige2008」にも公開されています。ちなみに、動画の公開日付はというと……2011年8月。実はデス・スター2は、今からちょうど10年前に製作されたものでした。

 たとえ月日が経っても、その作品の持つ素晴らしさは決して色あせることはないようです。

<記事化協力>
どろぼうひげさん(@doro_hige)

(向山純平)