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【ミリタリー魂】第23戦 新宿百人町鉄砲隊イベントを突撃レポート

【ミリタリー魂】第23回 新宿百人町鉄砲隊イベントを突撃レポート鉄砲蔵の「ミリタリー魂」。第十七回目となる今回は新宿百人町鉄砲隊イベントについてレポートいたします。
先日いつものように「おたくま」内で日報チェックの日課をこなしていると、JR新大久保駅近くの都立戸山公園で10月17日日曜日に新宿百人町鉄砲隊のイベントがあるという情報をキャッチしました。


  • 百人町鉄砲隊というのは江戸時代、戦がなくなって武器の必要がなくなり、幕府が市民の鉄砲所持を全国的に禁止し、銃の移動制限をする一方、江戸の守りを固めるために百人隊にのみ銃の所持を認め、現在の百人町1丁目から4丁目付近に住まわせたのが始まりです。
    戦国時代の銃についても本物を見てみたいと思っていたので早速取材に行って参りました。

    都立戸山公園の最寄りの駅、新大久保駅を降りて韓国料理店やら韓流ショップのひしめく通りを抜け、住宅街を抜けると子供たちの歓声の聞こえる公園に到着。
    「大新宿ふれあいフェスタ」なるものが開催されていました。
    鉄砲隊の演武はこのお祭りの出し物の一つ。ちょっと早く到着しましたが豆機関車を見物したり露天で買い食いしたりして待っていると鉄砲足軽を引き連れた赤い甲冑姿の方に遭遇。

    鉄砲足軽部隊の一団

    女性が数人いらしたのでその一人にお話を伺いました。
    この火縄銃、特に銃砲の所持許可は不要で、発砲に使用する黒色火薬銃砲火薬店(猟銃とその弾薬を取り扱う店)から毎回決まった量を購入。火皿(銃身内の火薬に点火する為の火を発生させる部分)に盛る点火薬はその黒色火薬をすり鉢で細かく砕いて燃えやすくして製作するそうです。

    そこでモデルガンの火縄銃では空いていない火皿の穴も撮影させてもらいました。

    火皿の写真

    江戸時代になって戦がなくなり、日本では鎖国していたその時代は武器は実戦兵器としてではなく工芸品の色を次第に濃くしていったと「鉄砲を捨てた日本人」という本で読んだことがあります。写真のような彫刻は平和な時代が続いた証拠でしょう。

    弾込めシーン発砲シーン

    やはり弾込めには手間がかかるようで、1分くらいかかって一発の銃弾を込めていました。

    そこで思い出したのは、この取材の前日に訪問した陸上自衛隊土浦武器学校での展示品の火縄銃とその付属品。(下写真)

    武器学校の火縄銃付属品

    火打ち石の打ち金やら鉛弾と発射薬をワンセットにして筒に詰めた早合(はやごう)を数珠なりに繋いで持ち歩きやすくしたものなど、利便性を少しでも良くしようとする工夫の数々が見受けられます。
    余談ですが現代の私たちが冬の屋外で暖を取るために使用するカイロ(ポケットウオーマーともいう、昔は木炭式や綿状のプラチナによるベンジンの触媒反応を利用したが現在では砂鉄の酸化による発熱を利用する使い捨てが主流)は元々戦国時代の忍者が爆弾に点火したり敵陣の家屋に放火したりするための火種を持ち歩く為に火の着いた木炭を持ち歩いたモノだったとか。

    またこれも過去に古美術商に聞いた話ですが、火縄銃もモノによっては150mで人間の頭を狙撃できる性能のモノもあったそうで、現代の狙撃銃のスコープサイトのように遠メガネという望遠鏡を載せた、通常の銃の倍はありそうな長い火縄銃もあったそうです。
    通常の火縄銃は一丁の命中精度をアテにせず、一つの部隊を巨大な散弾銃のように使うといっても銃の製造技術や加工精度自体は侮り難いものがあったようです。

    この時代、武器が殺傷兵器としての発展ではなく美術品として発展し、破壊力の開発に尽力する必要がなく、徳川の江戸時代267年の平和を築いた江戸幕府はなんだかんだいってもやはり偉かったと思います。
    なにしろその間、海外では奴隷貿易や植民地支配などの武力による繁栄を謳歌しており、日本の平和な社会を「ミラクルピース」などと呼んでいたのですから。
    日本の鎖国政策には弊害も大きかったようですが、海外の情勢を考えたら当時の判断は仕方なかったのでしょう。

    ではまた次回。

    (文・写真:鉄砲蔵)

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