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変質者はなぜ全国共通で「パンツの色何色?」と聞くのだろう?

update:

変質者はなぜ全国共通で「パンツの色何色?」と聞くのだろう?各警察署が公開している不審者情報のページを見ていると、「パンツの色何色?」や「下着の色何色?」と言葉をかけるベタな変質者が今だ多いことに驚かされる。

「パンツの色何色」という質問。いつ、どこで、誰が言い始めたものかは全く定かではないが、私の知る限り過去35年はさかのぼれる言葉だと思う。


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    そんな長きに渡り“変質者”達が使い続けるこのこの言葉。
    使う側も恐らく人も変わっているだろうに、何故“変質者”達はこの言葉を継承するのか?何か伝統でもあるのか?それとも“変質者”しかしらない何か秘密の隠された魔法の言葉なのか?

    非常につまらないことではあるが、この疑問にいつもぶちあたる。つまらなさついでに、本稿では「パンツの色何色?」という言葉について、ちょっと考えてみたいと思う。

     

    そもそも「パンツの色何色?」という質問。何故「色」を聞いているのか?
    最初にその疑問が浮かび上がる。

    変質者ならば「やらしい事」を前提にして何か行動を求めているはずである。
    ストレートに「やらしいこと」を求めたいならば、その対象をパンツとした場合、「色」ではなく「デザイン」の方に興味を持つのではないだろうか?

    パンツにも様々あり、女性向けの場合、カボチャ型のものから、三角形の形をしたランジェリーと呼ばれる通常のタイプ、果ては勝負用のTバックと呼ばれるものまである。

    ランジェリーやTバックに関しては、デザインにレースで装飾がほどこされているものや、刺繍があしらわれたもの、横をリボンで結ぶもの、また場合によってはこちらも勝負用のスケスケ素材のものまである。

    色を聞くよりもずっとデザインを聞いたほうが楽しめる気がするのは気のせいだろうか?

    それなのに何故“変質者”は「色」だけにこだわり聞き続けるのか?

     

    ここでいくつか想像でその理由を考えてみる。

    理由1:デザインを聞くと回答が長いから

    理由2:デザインを聞いてもイメージできないから

    理由3:色だと聞かれた相手が答えやすそうだから

    理由4:色だと自分がイメージしやすいから

     

    こうして理由を仮定として上げていくと一つのことが見えてくる。

    1~4に共通することだが、“変質者”達はいずれも「現物をあまり見たことがないのでは?」ということ。

    もしかすると、「女性用下着」をこれまでの人生あまり見たことがなく、そのため発想としてデザインには興味がわかず、理解しやすい妥協点として「色」一点にこだわって妄想しているのではないだろうか?

    非常にくだらない結論かもしれないけれど、私はこう考えた。

    ちなみに、ほかの人はこのことについてどう考えているのか?
    ネットで調べたところ、同じ疑問を感じた人たちがTwitterを通じてつぶやいているものを発見した。

    最後にその方たちの意見も一部紹介したい。

     

    ――パンツ何色?という質問(togetterより引用:http://togetter.com/li/409931

    ●「パンツ何色?」という質問は情報系の人間としては違和感がある。 パンツオブジェクトのプロパティにアクセスするならば、まずパンツの存在を確かめてからでないとエラーを吐く可能性があるからである。 すなわち、「パンツ何色?」ではなく「君パンツ履いてる?」と最初に質問するのが正しい。

    ●「パンツ何色?」という質問は化学系の人間としては違和感がある。パンツオブジェクトのカラーを定義するならば、まず光源のスペクトルを確かめてからでないと視認色度が変化するからである。すなわち、「パンツ何色?」ではなく「キセノン光源下でパンツ何色?」と質問するのが正しい。

    ●「パンツ何色?」という質問はデザイン系の人間としては違和感がある。パンツオブジェクトのカラーを確認するならば、まずモードがRGBかCMYKかを確かめてからでないと視認色度が変化するからである。すなわち、「パンツ何色?」ではなく「印刷時のパンツは何色?」と質問するのが正しい。

    ●「パンツ何色?」という質問は物理系の人間としては違和感がある。対象がどの波長を強く反射して、どの波長を吸収するかで色は決まる。また、光源によって分光器での検出スペクトルが変化するから、「パンツ何色?」ではなく「○○光源下で最大強度を与える波長と半値幅は?」と質問するのが正しい。

    ●「パンツ何色?」という質問は文系の人間としては違和感がある。かの文豪は「愛しています」を「月が綺麗ですね」と表現した。ならば、直接的表現は避け、風情豊かに表現せねばならない。すなわち、「パンツ何色?」ではなく「夜風が気持ちいいですね。パンツ見せて下さい」とお願いするのが正しい。

    ●「パンツ何色?」という質問は、コンシューマーギャルゲーマーとしては違和感がある。CEROレートによっては、パンツの表現が不許可である場合がある。すなわち、「パンツ何色?」ではなくて、「今履いているのは、パンツか、それとも水着か?」と最初に質問するのが正しい。

    (文:宮崎美和子)

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