熱中症対策として広く利用されている塩分タブレット。しかし、見た目が似た商品と誤って口にしてしまうケースも。

 SNSでは漫画家・肘樹さんの“圧縮フェイスマスク誤食体験”が話題となり、改めて誤飲リスクへの注目が高まっています。

■ 漫画家が体験した“誤食”騒動 見た目そっくりの落とし穴

 いそふらぼん肘樹名義でマンガ「神クズ☆アイドル」を連載している、Xユーザーの「肘樹」さんは、このほど自身のXに「く…クソ…………………………」というコメントとともに1枚の画像を投稿しました。

肘樹さんの投稿

 画像に写っているのは、この時期よく見る塩分タブレットの小袋が2つ。1つは黄色い塩レモン味のパッケージ。もう1つの開封済みの方は赤い……いえ、よく見るとタブレットではありません。パッケージには小さく「圧縮フェイスマスク」という文字が書かれています。

 さらに赤い方のパッケージの上には、もともと中に入っていたであろう白いタブレット状の塊が。一見すると塩分タブレットに見えますが、通常の塩分タブレットには見られないような噛み跡が残っており、これがまったくの別物であることが分かります。

 今回のタブレットとフェイスマスクは、肘樹さんが自身で購入したものではなく、イベントに出た際の差し入れとしてもらったもの。

 帰宅後に差し入れを分類する際に「フェイスマスクの小袋をパッと見ただけで『たぶん塩分タブレットだろう!』と思って一緒に保管してしまった」とのことです。

 普段から塩分タブレットを口に入れた瞬間に噛み砕く習慣がある肘樹さん。そのため歯を突き立てた瞬間に「あ?タブレットが、歯を跳ね返してきた…!?」という動揺があったそう。

 分厚いティッシュを何枚も重ねたような「グモッ」という食感を覚えると、間もなくタブレットが口の中で膨張。そのタイミングで「これ食品じゃないぞ!」と気が付いて取り出し、事なきを得ました。

 肘樹さんは「そもそも『水分でほどけて膨らむフェイスマスク』というアイテムがあることを知らなかったので衝撃的でした」と今回の一件を振り返ります。

 差し入れをくれた人に対して「ちゃんと使用用途通りに活用できず申し訳ないです」としつつ、「私は笑い話で済みましたが、他の方は誤食が起きないように注意してほしいです」と呼びかけています。

■ 消費者庁も注意喚起 “見た目が似ている”リスクに警鐘

 タブレット菓子と圧縮フェイスマスクの誤飲リスクについては、かねてより問題視されており、2020年7月には消費者庁も公式Xで「子どもが誤飲しないように保管場所に注意しましょう。また、丸飲みする癖のあるお子さんは特に注意が必要!」と注意喚起していました。

消費者庁の注意喚起

 現在でも同様のリスクは存在しており、子どもに限らず大人も注意が必要です。

 熱中症対策に便利な塩分タブレットは、今後も使用する機会が多い食品といえます。保管時や摂取時にはパッケージ等をよく確認するようにしてください。

<記事化協力>
肘樹さん(@hiziki3

<参考・引用>
消費者庁 みんなの消費安全ナビ(@caa_kodomo)
消費者庁公式サイト「Vol.513 食品(タブレット菓子)に類似した商品(ローションシート)の誤飲に注意!

(ヨシクラミク)