とあるXユーザーが、サークルの部費を支払う際に使った“架空の自治体”の封筒が、Xで注目を集めています。
「えすえー」さんがこのほどXに投稿したのは、白地に自治体のロゴなどがあしらわれた、一般的な角型封筒の画像。
上部には郵便番号を記入する欄があり、下部には「宮加市役所」という表記とロゴがあります。ぱっと見る限りは、何の変哲もない、よくある自治体の封筒です。
しかし実は宮加市は日本に存在しない自治体。総務省の発表によれば日本には792の市がありますが、そのいずれにも該当しません。
また市役所の下には「中栖県宮加市引堀町長善寺1342-1」ともっともらしい住所が書かれていますが、これも架空。792の市の中に宮加市がないことは分からなくても、43県の中に中栖県がないことは分かるはず。
この宮加市というのは、えすえーさんが1から生み出した完全創作の架空の自治体。構想している「架空地図」の舞台として設定したものだそう。
架空地図とは、「想像地図」や「空想地図」などとも呼ばれ、実際には存在しない町や土地の文化や地理を地図の上に落とし込む、創作活動の一種です。
なかなか地図全体の作成に取り掛かる時間がなく、構想のみを寝かせておく状態が続いていたというえすえーさん。それをふと思い立って転用したのが、今回の「存在しない自治体の封筒」なのだとか。
えすえーさんによれば、宮加市は「山間部に位置する人口4万人程度の市で、1970~80年代ごろに合併によって市制施行した、という設定」とのこと。
さらに市章にもこだわりがあり「『ミ』『ヤ』『カ』の3文字を変形して図案化しました」とも教えてくれました。
実際に市章を色分けした写真を見ると、中央部の3本線が「ミ」、上半分が「ヤ」、下半分が「カ」となっているのがわかります。
また封筒にも表示がありますが宮加市には標語も存在。3文字をあいうえを作文して「『み』未来に向かって」「『や』躍動する」「『か』活力創造都市」と、かなりそれっぽいものが定められています。
名前だけでなくデザインや標語まで考え抜かれている封筒。実際にこの封筒を使ってサークルメンバーに部費を渡したところ「最初は何の違和感もなく受け取っていましたが、見たことない自治体の封筒であると気づき次第に不審に思われました」とのこと。
もし1人になったタイミングで真相に気がついたら、パラレルワールドに迷い込んだような気がして、ちょっと不安になるかもしれません。なお、えすえーさんはその後、改めてネタバラシをしたそうです。
宮加市については地図のほか、観光パンフレットや市バスの案内などちょっとしたアイテムを作る構想もあるというえすえーさん。
今後、宮加市がどのように広がっていくのか、楽しみです。
🐬「架空の自治体が発行する封筒に部費を入れて、サークルメンバーを驚かせましょう!」 pic.twitter.com/Ke31UmY7Md
— えすえー (@yy_so_hu_lit) November 11, 2025
<記事化協力>
えすえー さん(@yy_so_hu_lit)
(ヨシクラミク)











































