2018年11月29日、東京ビッグサイトで開催されている「国際航空宇宙展2018 東京」において、エアバスは神戸空港にあるヘリコプター整備施設(神戸空港事業所)を2019年に拡張し、日本におけるアフターサービスを充実させると明らかにしました。施設の拡張工事は2019年6月に着工し、同年11月には稼働できる予定といいます。
現在、神戸空港の敷地内に位置するエアバス・ヘリコプターの整備拠点は、日本の顧客に引き渡す機材の最終点検や、定期整備に使用されています。中型ヘリコプターで最大25機分のオーバーホールや定期点検が同時にできるほか、日本に唯一のフルフライトシミュレータ(EC135用)もあり、日本および東アジア地域におけるエアバス・ヘリコプターの訓練拠点としても機能しています。これまでに500名を超えるパイロットが、このフルフライトシミュレータで訓練を受けてきました。
2019年に拡張工事が終わると、総面積は1万9685平方メートルとなり、整備能力は中型ヘリコプター40機分と1.6倍に。このほかにも事務所面積も拡張され、エアバスヘリコプターにとって重要な拠点となります。
エアバス・ヘリコプターズ・ジャパン株式会社のオリビエ・ティリエ社長は「エアバス・ヘリコプターにとって、日本は重要なマーケットのひとつです。今回の整備施設拡張は、日本におけるわが社の成長戦略の一環であり、日本におけるカスタマーサービスをさらに強化するという証です」とコメント。
日本では1961年に最初のヘリコプター(シュド・アビアシオン アルーエットII)が三ツ矢航空(現:東方航空)に納入されて以来、440機を超えるエアバス・ヘリコプター(前身の会社を含む)が官民問わず活躍してきました。現在も各地のドクターヘリをはじめ、海上自衛隊の訓練ヘリコプター(TH-135)や要人輸送ヘリコプター(H225)、そして海上保安庁の救難ヘリコプター(H225)など、多くのエアバス・ヘリコプターの機体(ユーロコプター時代のものも含む)が活躍しており、より充実した施設できめ細やかなサービスができるようになれば、日本のユーザーにとっては心強いものとなるでしょう。
画像:AIRBUS
(咲村珠樹)