手術で細かい手技も多い外科医。事故などで切れた神経の縫合や重要な血管を縫い合わせるなど、ミリ単位以下の細かい作業を求められる場面も少なくありません。正確さと素早さが求められる手術の現場において、常に自分との戦いを続けています。細かい手技の鍛錬も日々怠りません。そして細かい作業となる難しい折り紙は格好の鍛錬の材料。そんなとある整形外科医たちの様子が注目されています。
繊細な技術は外科医には必須
日々鍛錬を怠らない
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意訳: 外来が暇でした
と、その日の作品をツイッターに投稿したのは、整形外科医のおるとさん。その作品、1つの胴体には羽が生え、頭が3つ、足は2本という、なかなか変態的な折り鶴。リプライではキングギドラ扱いされています。
それを見つけた、同じく整形外科医のとーしょんさん。「かぶせさせてもらいます 他の科の先生には、ギプスの扱いだけは負けるわけにいかないので」と、リプライに投稿したのは何とギプスで折った折り鶴。
ギプスを巻いた事がある人なら知っているかと思いますが、今どきのギプスは石膏ではなく、グラスファイバーネットで空気と水に触れると硬化する包帯状のものが主流。30分もあれば硬化します。その巻いたギプスの切れ端で折った折り鶴もこれまたキレイな仕上がり。段々硬化していくギプスの切れ端を素早く丁寧に、しかもキレイに仕上げる技術はなかなかのものです。
ギプスをいかに美しく上手に巻くかというのは、整形外科医にとっては必要不可欠な技術。手際の良さとセンスも要求されます。筆者も看護師として整形外科病棟にいた頃は医師がギプスを巻く介助を行ったり、ギプスを医師の指示のもと電動ギプスカッターで切る作業を行ったりしていました。病棟にいると暇という時間がほぼないので、切って捨てるギプスで彫刻して遊ぶとかやれなかったのは個人的に惜しい気もしますが……。ちなみに電動ギプスカッターは彫刻して遊ぶには不向きです。
「殺傷能力ありそうですね!投げたら!」というおるとさんの言葉通り、当たったり踏ん付けたりしたら痛そうな折り鶴である事には変わりないと思います、ギプス折り鶴。
繊細な技術は外科医には必須
日々鍛錬を怠らない
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意訳: 外来が暇でした pic.twitter.com/a1kUIjUp52
— おると@整形外科 (@free_ortho_doc) 2018年12月12日
かぶせさせてもらいます
他の科の先生には、ギプスの扱いだけは負けるわけにいかないので pic.twitter.com/eSquVVU8R5
— とーしょん(整形在宅医) (@seikeizaitakui) 2018年12月12日
<記事化協力>
おると@整形外科さん(@free_ortho_doc)
とーしょん(整形在宅医)さん(@seikeizaitakui)
(梓川みいな / 正看護師)