2019年1月17日、アメリカ海軍の制服組トップである作戦部長のジョン・M・リチャードソン大将が来日し、安倍晋三首相や村川豊海上幕僚長と相次いで会談。日米間の緊密な連携について意見を交わしました。
リチャードソン海軍作戦部長の来日は、北東アジア歴訪の一環で実現したもの。日本の前には中国を訪問し、南シナ海における安全保障上の懸案事項などについて、中国人民解放軍海軍の制服組トップである沈金龍海軍司令員らと実務者協議を行っています。
来日したリチャードソン海軍作戦部長は、まず在日アメリカ海軍司令部のある横須賀基地(CFAY)を訪問し、そこの将兵たちと交流。普段ならまず会う機会などない制服組トップの海軍作戦部長と食事を共にする、ってどんな感じなんでしょう。実際に会話をしたダロン・トーマス一等海曹(ソナー員)は「話してみると、とても気さくで人柄のいい方でした。こんな上官のもとでなら、戦闘の際も安心して任務遂行できます。その信念に感銘を受けました」と、その感想を語っています。ちなみにリチャードソン海軍作戦部長は潜水艦出身で、真珠湾を母港にしていたロサンゼルス級原子力潜水艦、ホノルル(SSN-718)の艦長を務めていました。
横須賀から東京に移動したリチャードソン海軍作戦部長は、首相官邸で安倍晋三首相、そして村川豊海上幕僚長と相次いで会談。海上自衛隊とアメリカ海軍が緊密に連携して、この地域の海洋における安全保障体制を確固たるものにしていくことを再確認しました。
海上自衛隊とアメリカ海軍は、共同訓練を実施することで互いの信頼構築と戦技の向上を行っています。また2016年10月には、日本とアメリカに加えてイギリスとも海洋安全保障体制を確立する取り決めを締結しており、自由で開かれた海上交通の維持に関わっていく立場を再確認しています。
Image:U.S.Navy
(咲村珠樹)