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勤続51年! 骨董品的価値のガス炊飯器は今日も元気に飯を炊く

 世界広しと言えども、日本人ほどご飯にこだわる国民は他に類を見ないかもしれません。米そのものに道具にと少しでもご飯をおいしく食べるため、日夜努力を惜しまず情熱を注ぎこんできた日本人。先ごろ投稿されたツイートが、静かにご飯好きの日本魂をゆさぶっています。

  •  炊飯器の画像とともに投稿したのは、なかしまじゅん。さん(@jun5nakashima)。実家にある炊飯器が、半世紀のときを超えてがんばってくれていることを伝えています。ガス器具のメンテナンスのために訪問する、ガス会社の担当者も舌を巻くほどの51年という歴史を刻んだ炊飯器です。なかしまさんによれば、その貴重さゆえか新品の購入を勧められたことはないのだそう。むしろ「資料館でしか見たことない」、「大事にしてください」と声をかけていくそうです。ただ、もう部品が現存しておらず、故障しても修理は難しいとのこと。

     このツイートには「おばあちゃん家にある」「~年前までは現役だった」「実家の炊飯器は~歳」といった報告をする人をはじめ、多くの反響がよせられています。レトロ感をまといながらも質実剛健、ガス窯人気は健在のようです。



     四半期毎に新製品が店頭にならぶ電気炊飯器にくらべ、選択肢が少ないガス炊飯器は少しばかり地味な存在であることは否めません。どちらかと言えば、電気炊飯器は色味やデザインも豊富で家庭用。対してガス炊飯器は業務用といったイメージが強いかもしれません。種類は多くないものの、家庭用のガス炊飯器も実は市販されていて、0.5合から炊きあげることができます。それぞれにメリットデメリットはありますが、電気炊飯器はコンセントひとつで手軽で、ガス炊飯器は高火力が一番の魅力といったところでしょうか。あと炊き方次第でできてしまう「おこげ」も忘れちゃいけませんね。

     日本には、「口中調味(こうちゅうちょうみ)」という食文化が根づいています。口中調味とは味の濃いものと薄いものを口の中であわせて、味わって食べる食べ方。
    わかりやすい例としては、白いご飯に味海苔をのせて一緒に口に放り込む食べ方がイメージしやすいかもしれません。こうした食べ方のおかげで、ベースの白いご飯に色々なものと食べ合わせてきた日本人。「おいしいご飯さえあれば」という人は少なくないと思います。おいしいご飯さえあればおともだけで食べられる人。おいしいごはんさえあれば、多少おかずに失敗してもリカバリーできる人。おいしいご飯さえあれば、もうそれだけで満足な人。多くの日本人はとにかくおいしいご飯が大好きなんです。

    <記事化協力>
    なかしまじゅん。さん(@jun5nakashima)

    (山口さゆり)

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