旅のおともにちょうど良い、キャラメルサイズの「旅する石鹸」(税込1080円)。見た目の可愛さとそのコンセプトもあいまって、つい先頃ネット上で注目をあつめていました。ちなみに、一箱16粒入りで、一つの石鹸で2、3回ほど使用でき、毎日使っても1か月半ぐらいは持つといいます。このちょっと気になる可愛い石鹸について、開発・製造を行う丸菱石鹸(店名:無添加石鹸本舗/兵庫県三木市)に取材しました。
丸菱石鹸は1955年に神戸で産声をあげました。以来、半世紀以上もの長きにわたり、昔から変わらない伝統製法を守って手作り無添加石鹸を作り続けています。おかげで歴史のぶんだけ愛用者は多く、その愛用者の声から2011年に「旅する石鹸」が生まれました。
「旅行先の石鹸がきつくて使えない、というお客様から私たちの石鹸を小さく切って持って行っているという話を聞くことが多くあり、使い切りサイズでの商品開発をしました」と語る、丸菱石鹸の担当者。
そうして、2011年に販売スタートした「旅する石鹸」は、今や「はちみつ、やぎミルク、ラベンダー、神戸の酒、さくら、こめぬか」の6ラインアップも登場しています。女性に人気のある「はちみつ」は国産のはちみつを使用し、「やぎミルク」は、工場で飼っているヤギの生まれ故郷の京都にある「るり溪ヤギ農園」のものを使用しているとか。さらに「米ぬかは、兵庫県新温泉町の“合鴨の谷口”さん生産の合鴨農法の無農薬米ぬかです」と、素材へのこだわりを教えて下さいました。今後、旅する石鹸シリーズに新たに加わる香りはあるか聞いたところ「今後は特に決まっていないのですが、ヒノキや、四季の石鹸4種、などは開発するかも知れません」とのこと。
優しくしっとりとしたテクスチャーが特徴の旅する石鹸に使われている「コールドプロセス製法」は、火を使わない製法で、低温で生の原料オイルとアルカリを反応させて石鹸にしていくのだそうです。低温の為素材の持つビタミンなどの栄養などがそのまま石鹸に残るとか。また「配合レシピを細かく調整することで、泡立ちや香り、使用感、泡の大きさ、固さなどそれぞれ特徴を持った石鹸を作ることが可能です」と、丸菱石鹸。
最後に、これから開発してみたい石鹸について聞いたところ「化学的な安定剤、保存料、色素など無添加であるコンセプトをそのままに、馬油の石鹸やヒノキやローズのボディソープとシャンプー、保湿クリームなどを製造していきたい」と語って下さいました。
<記事化協力>
丸菱石鹸株式会社
(黒田芽以)