映画「決算!忠臣蔵」(11月22日公開)の公開直前イベントが、11月11日に泉岳寺で開催。今作でW主演した堤真一さんと岡村隆史さんが登場し、大ヒット祈願を行いました。
映画「決算!忠臣蔵」は、東大教授の山本博文による「『忠臣蔵』の決算書」を映画化した作品。大石内蔵助が実際に残した決算書を基に、討ち入り計画の実像をお金の面から描いています。
大石内蔵助を堤真一さん、内蔵助を支える貧乏なそろばん侍・矢頭長助を、時代劇初挑戦の岡村隆史さんが務める、豪華なW主演も注目。その他にも、石原さとみや竹内結子さん、妻夫木聡さんや阿部サダヲさんなど、錚々たる俳優陣が名を連ねています。
そんな今作の公開直前イベントが行われた泉岳寺は、赤穂藩浅野家とゆかりが深く、討ち入りを果たした赤穂四十七義士の墓所として知られているため、この地を訪れるファンが後を絶たない忠臣蔵の聖地的な場所。
筆者が泉岳寺に着くと、外国人の観光客の姿も見られましたが、受付時間の50分前にも関わらず、すでにワイドショーや情報番組などの撮影スタッフやカメラマンも到着していて、注目度の高さが伺えました。
泉岳寺の浅野内匠頭墓前で住職による大ヒット祈願と、赤穂浪士のお墓参りを終えて、マスコミの前に姿を現した、堤さんと岡村さん、そして監督の中村義洋さん。堤さんと岡村さんは、四十七士ゆかりの泉岳寺で、映画で着用した討ち入り姿(火消し衣装)で登場しました。
「ムービースター、岡村隆史です」と自己紹介して会場の雰囲気を和ませた岡村さん。「久しぶりに映画に出させていただいて、緊張と楽しい現場と、たくさんの経験をさせていただいた。もうすぐ公開ですけど、たくさんの方に見ていただけたらなと思います」と挨拶をしました。
一方の堤さんは「この格好をしてお参りして来たんですけど、(今作では)今までの大石内蔵助のイメージとはまったく違う大石内蔵助だったので、この格好をして内蔵助さんのお墓の前に立った時、心の中でつぶやいた言葉が『申し訳ありませんでした』という感じでした」と、恐縮している様子。そして、「今日は、たくさん写真を撮っていただいていますけど、このへんに(後ろの方に大石内蔵助が)写っていたら教えてください」と言い、会場の笑いを誘っていました。
それを聞いた中村監督は、「2年くらい前、脚本に悩んでいた時、内蔵助のお墓でお線香をあげ、『ちょっと、いろいろ変わった感じになるんですけど大丈夫でしょうか?』と伝えた時に、『ええがな、ええがな』と内蔵助の声が聞こえたような気がした」というエピソードを付け加えていました。
司会の笠井信輔アナウンサーから「この衣装は、映画の時に着ていた衣装ですか?」と聞かれると、堤さんは「そうです」と即答。しかし、岡村さんは「私はちょっと、なんとお答えしたら良いのか……見ていただいたら分かるんですけど……」と言葉を濁らせていました。
さらに、この衣装を着た感想を求められると、「身の引き締まる……私の場合、いろいろ言えないこともありますので……」と言葉を選びながら発言し、「ひとつ言えることは、身の引き締まる思いでございます」と、再び同じことを言ってしまった自分に、苦笑いしていました。
話題が大ヒット祈願の話に及んだ際、住職が「本格的な衣装に墓前に立たれる方は、そんなにいない」と言われていたと笠井アナから告げられると、堤さんは「だって、恐れ多いですもん」と言い、「引き締まるというより、僕は縮こまる思いでした」と、その時の心境を話していました。
また、岡村さんは「実は、泉岳寺に住んでいたことがありまして……」と振り返り、すごく近かったがお寺には一度も足を運ばなかったそう。そして、泉岳寺に住んでいた時、覚えているのは「空き巣に入られたこと」と驚きのエピソードを話し始めました。
岡村さんは当時、最上階に住んでいたとのことで、「何も盗られなかったんですけど。その時に高倉健さんからいただいたお手紙が置いてあったんですけど、空き巣の方がその手紙を読んで『これは、ただ事ではない』と思って、何も盗らずに帰ったのではないかという、伝説の泉岳寺でございます」と、映画には全然関係ない話をしてしまい、最後は「すみません」と謝っていました。
しかし、中村監督が「(高倉)健さん、大石内蔵助やってます(演じてます)」とフォローすると、岡村さんは「そのパワーだと思います」と無理やり?映画に結び付け、会場を笑わせていました。
最後に岡村さんは「これから、11月22日に公開になりますけど、同時になかなか強めの海外の映画もありますので、そっちはちょっと混むことが予想されますので、それは後から足を運んでいただいて、まずはこの『決算!忠臣蔵』をしっかり見ていただいてから……」と懇願。
さらに、「そのアニメ的なやつは、まず家で『1』を見ていただいてから、『2』はその後でいいと思います。まず……」と、このままいくと某ディズニー映画の宣伝になってしまいそうになったところで、堤さんから「もうええわ!」とツッコミが入り、会場は爆笑。「ぜひ、劇場で見ていただけたらなと思います」と訴え、会場を後にしました。
息もピッタリな堤さんと岡村さんのW主演で上映される「決算!忠臣蔵」は、11月22日に全国で公開されます。
(c)2019「決算!忠臣蔵」製作委員会
取材協力:松竹株式会社
(取材・撮影:佐藤圭亮)