4月から新年度に入り、市役所などでは書類の交付申請が増えて窓口は混雑しがち。千葉市では新型コロナウイルス感染拡大を契機に、感染リスクが高まる窓口での混雑を防ぐため、呼び出し状況をYouTubeで中継する取り組みを始め、ネットで話題となっています。

 千葉市では、新型コロナウイルス感染拡大と、その抑止の取り組みをきっかけに、困難な中でも社会経済活動を維持できる環境の構築を進める「ちばしチェンジ宣言!」を発出しました。新型コロナウイルス禍が終息しても、また同じように困難な状況が起こることを想定し、日々の活動をより柔軟で効率的な方向に変革していくことを趣旨としています。

 市役所窓口で長時間待たされることを防ぐ取り組みとして、これまでにも千葉市では、児童手当の認定請求、国民健康保険の脱退手続きや保険証の再発行など、郵送申請や電子手続き(インターネット事前申請含む)の仕組みを整備してきました。

 これに加え、2020年4月中旬からは市民総合窓口に、インターネット事前申請をした人を優先して受け付ける「ファストレーン」を新設。窓口での滞在時間をさらに短くして、多くの人が窓口で待ち続けることのないようにしていくとしています。

 また、多くの人が窓口付近に滞留すると、新型コロナウイルス感染のリスクが高まります。これを解決するため、市民総合窓口にある「交付番号モニター」の様子をYouTubeで配信。混雑状況を確認できるほか、混雑する窓口付近を避け、別の場所で待つことも可能になります。

 交付番号モニターのYouTube配信は、まず中央区役所の様子を2020年4月1日から配信開始。そのほかの区役所でも、4月上旬を目途に順次配信を進めるとしています。

 この取り組みが千葉市広報広聴課の公式Twitterアカウント(@Chiba_city_PR)、そして市民向けの防災アプリで告知されると、千葉市民だけでなく、ほかの場所に住む人の間でも反響を呼びました。

千葉市の熊谷市長は、自身のTwitter(@kumagai_chiba)で「私達も、もがきながら進んでいくことになります。民間企業から来た身として、行政は紙文化も残り、電話会議すら十分に浸透していません。だからこそ変わる余地は大きいです。ここで変わらなければ何をしても変われないとの思いで、市民や事業者とともに一歩ずつ前に進んでいきたいと思います」と投稿。「ちばしチェンジ宣言!」への決意を明らかにしています。

 千葉市ではYouTubeに、専用の「千葉市市民総合窓口課呼び出し状況」というチャンネルを開設。ここで各手続き申請ごとに最終呼び出し番号、待ち人数などの情報を配信しています。

<出典・引用>
千葉市公式サイト 「ちばしチェンジ宣言!
千葉市公式サイト 「各区役所の市民総合窓口課の呼び出し状況をYouTubeで配信しています」
※見出しを含む画像は千葉市公式サイト、千葉市広報広聴課公式Twitterアカウントのスクリーンショットです。

(咲村珠樹)