「コンビニ」や「スーパー」でこの時期困るのは動物や虫の侵入です。このコラムでは、コンビニ店舗で働いている筆者が一般の家でも使えるそういった侵入者を減らす時どの様にするのかコンビニ従業員の視点で書いていこうと思います。

■虫を侵入させない為に

 店に入ってくる生き物で多いのは昆虫です。チョウやセミから始まり、カブトムシやアリ、言葉に出来ない様な虫と様々です。これから夏に向けてコンビニの売り上げが上がる中、買い物中に売り場や床、商品に虫が付いているのを見てしまうと、購買意欲が落ちてしまいますので、コンビニ側は虫対策に必死になります。かといって食品を扱う以上、殺虫剤等も使えない為衛生面も気にした物を使う必要があります。

▼ 対策1 ハッカ油を入り口や換気の為開けている窓に垂らす。
 この方法は、自動ドアが無い店舗で殺虫灯も何らかの理由で置けないお店で実施している事があります。効果自体は、歩いて侵入する虫(ムカデやダンゴムシ、クモ、アリ等)には効いているのか、極端に数が減った気がします。ただ、飛んで侵入してくる虫にはそこまで効果は無かったです。なお、「ハッカ油」はケトン類が含まれるので猫が近くにいる場合は使用するのを控えましょう。猫の健康を害するおそれがあります。地域猫さんが軒先に雨宿りに来るようなお店は使用を控えた方がいいでしょう。

▼ 対策2 殺虫灯を入り口に導入する。
 コンビニで主に使われる方法ですが、最近は一般家庭用の小型のものも販売されています。電気代は掛かりますが、主にハエやカ、チョウ、セミ等、飛んで侵入する虫には効果は絶大です。問題があるとすれば退治した虫が地面に落ちるので、定期的な掃除が必要になる事、放っておくとその虫を食べに別の虫が集まる事になります。

■虫が侵入してしまったら

 虫が侵入しない様に心掛けていても、どうしてもお客様の鞄や服についていたりして侵入する虫(※主な侵入ルートはこれ)。惣菜を店内で作ったりと殺虫剤は使えないので、退治する方法は限られてきます。

▼ 対策1 アルコールや食器洗い洗剤を振りかけて退治する。
 殺虫剤が使えない以上、その他のもので退治する必要があります。コンビニ従業員が主に使うのはアルコールスプレーを使うか、食器洗い洗剤を薄めた物を振りかける方法です。効果としては、虫全般を弱らせて動きを遅くする事は出来るので、それをコードレス掃除機で吸い込んでビニールに入れてゴミ箱へもしくはホウキとチリトリを使うか、紙で包んでゴミ箱か……退治したあとはキチンと手を洗って完了です。

▼ 対策2 ハエたたきやホウキで物理的に退治
 ハチとかアブ等の飛んで動きの速い虫、素手や手袋で触るには厳しい虫にはハエたたきで退治する方法も夏場は良くしています。これが一番早いですしね。その後は上記と同じで掃除機で吸うかホウキとチリトリで取ってゴミ箱へ

■鳥や動物の侵入

 こちらは滅多にないのですが、極希に発生はします。筆者の店にもカラスや雀が侵入した事があり、当時は慌てながら対応しました。

▼ 対策1 巣を作らない様に網を掛ける。
 これは主にツバメが巣を作る様な地域の対策になりますが、天井付近に網を掛ける方法が一番安価ででき、効果が高いです。ただ、商店街の方針や鳥獣保護の兼ね合いで対策をしないで欲しいというケースもある様なので、事前に地域の方や自治体に相談は必要だと思います。

▼ 対策2 ドアや窓を閉め切りにする。
 安全で効果の高い方法です。鳥は大きいので換気をする為にドアを開けた時に入ってくるので、換気を終えたらすぐ閉める等をすれば良いと思います。

■鳥が入ってきた場合の対応

 鳥が入ってきた場合は、虫取り網等で捕獲し、外に逃がすか、外に誘導する様に追いかけるかをして対応。その後、鳥が触ってしまった食品の破棄、床の掃除、各所消毒を行います。特にファストフードや店内の惣菜は衛生面も不安なので、全て作り直しを行います。ちなみに鳥ではありませんが、先日犬を抱っこしたまま来店したお客様がいらっしゃいました。その時も全て店内の惣菜は作り直しに……。自然動物が偶然入ってくるのは仕方ないことだとおもうのですが、さすがにペット同伴は……。絶対に辞めてください。

 コンビニでも頻繁に起こる虫のトラブルに加え、鳥のトラブルの対策も書きましたが、まずは侵入を防ぐのが大事だと思います。侵入してしまったら捕まえるか退治しか無いですしまずは侵入を防ぐ、これが大事だと思います。侵入させない方法はコンビニでは効果があったので、ご家庭でのお役に立てたらなと思います。

(戦魂)