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コンビニ店員の事件簿 「Go To EATプレミアム付食事券」発券初日はトラブルの連続

 「Go To EATプレミアム付食事券」が一部地域でコンビニで購入出来るようになりました。ある程度のことは事前に予測はできていたものの、第1回目から現場ではいろんなことがおきていました。店員達の間でも「この問題はどうにかしたい」「もう少し対策をしよう」とアイデアを出し合っているこのごろです。

 筆者はライターとして執筆活動を行い、現役コンビニ店員としても働いています。今回の「Go To EATプレミアム付食事券」騒動も、店員側としていろんな出来事に遭遇しました。本稿では、そんな第1回で起きたトラブルについていくつかご紹介。

  • ■ 開始4時間前から発券機に列が自然発生

     第1回の発券開始時間は13時だったのですが、朝の9時から発券用の機械に並びはじめる人が現れました。発券用の機械は普段はコンサートやライブのチケット、各種支払いの発券などで主に使われていますが、当日はそれら目的で来店した人たちが利用しにくくなるトラブルが発生。

     各現場では、トラブル防止の為に一般発券の方と列を分けて対応するなどしておりました。それでもコンビニ店舗は基本的にそんなに広くはないので、10人以上並ぶと店が狭くなり、通常の買い物をする人が買い物をしにくくなるという問題も。しかも現在はコロナ禍。大量のお客様を店内に並ばせるわけにもいきません。

     今回はその場しのぎでなんとか対応しましたが、次回以降はどうしたものか。非常に悩ましいところです。

    ■ 発券するのに30分以上かかる場合も

     第1回の発券開始時間になり、まず起きたのが発券機本体の通信トラブル。おそらく全国のコンビニで一斉に多くの人が発券しようとしたのでしょう、1件発券するのに30分程度、リトライが30回~40回必要になりました。お客様によっては100回程ボタンを連打をしていたという人も。

     その影響か、コンビニ店内のオンラインラジオの停止、及び配信中の動画も停止してしまう事態になってしまっていました。それが解消されたのが、5時間後というお店もあり、その間コンビニ店内が無音という珍しい体験もしました。

    ■ 紙の枚数が多いので、足りなくなるトラブル

     1回の発券で4枚綴りのチケットが6枚発券されるのでプリンターに入れられる紙の枚数では、すぐ足りなくなり何回も補充する事となりました。一部店舗では、多めに発注していた紙自体がなくなってしまい、チケット発券全てが一時ストップするお店もでています。

    ■ 自動レジの店舗でレジが止まる事も

     発券が済むと、出てきた用紙をレジにもっていき精算……となるわけですが、このとき最近増えてきた自動レジで精算を済ませるお客様もいます。しかしここでもトラブルが……。

     自動レジの場合、レジの中に入れられるお札の枚数が決まっています。越える枚数のお札が入るとレジが止まる仕組みです。普段でしたら、そうなる前にお札を抜いて別の場所に保管するのですが、後半はスムーズに発券出来た人が多かったこともあり、予想以上のスピードでお金が投入されていきました。そして起きたのが自動レジのエラー。設定以上のお札が入れられたことでレジの復帰に時間がかかるという出来事もあったのです。

     とにかく今回の発券騒動は、全てにおいてキャパシティをオーバーしていたように思います。

    ■ 11月20日に、他のチケット購入のお客様へ

     Go To EATプレミアム付食事券の発券が2020年11月20日に東京で開始、神奈川でも第2回が開始されるので、同じようなトラブルが発生すると思います。

     11月20日当日には、映画やライブのチケット発券も難しくなると予想されるので、発券予定のあるかたは早めに購入しておくのが絶対お勧めです。

     コンビニの1店員としては、開始時間の数時間前から並ぶのはちょっと自粛してもらえるとな……と思っています。コロナで落ち込んだ経済を活性化させるための施策なのに、「Go To EATプレミアム付食事券の発券列でクラスター発生!」とかなったら洒落になりませんしね。

    (戦魂)

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