農林水産省では2021年度から食と農について理解を深め、新しいことにチャレンジしていく運動「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」を実施中です。今回、その運動をさらに広めようと農林水産省と吉本興業とが連携を発表。約40名の吉本芸人が参加したキックオフイベントに行ってきました。
農林水産省と吉本興業が連携して始める「よしもともニッポンフードシフト」。これは若い世代をターゲットに、吉本芸人が日本各地の「食」の生産現場を取材し、その情報を発信していくプロジェクトです。
農林水産省で開催されたキックオフイベントでは、金子原二郎農林水産大臣が吉本興業の代表取締役副社長である藤原寛さんに、ニッポンフードシフトの推進活動についての委嘱状の伝達が行われました。
金子大臣が「次世代を担う若者たちに向けた情報発信をお願いしたい」と伝えると、藤原副社長は吉本興業には100組を超える芸人が食にまつわるコンビ名を付けていることを明かし、「みんな間違いなく、食いしん坊だと思います」とコメント。
そんな食いしん坊の芸人を中心に、国内の食の魅力や課題について動画で発信し、「農林水産省と共に、『ニッポンフードシフト』を全力で盛り上げていきたい」と力強く宣言しました。
続いて行われたトークセッションでは、MCを務めたチュートリアルを中心に、COWCOWやサバンナの八木真澄さん、ライスや銀シャリ、バイク川崎バイクさんやフルーツポンチ、その他食の名前にまつわるよしもと「食」芸人が大集合。中には芸人たちに混じって、霞ヶ関初の官僚系YouTuber「BUZZ MAFF」の農林水産省職員白石さんの姿も。
ちなみにサバンナの八木さんは「サバ」ンナということで何とかこじつけられるものの、なぜバイク川崎バイクさんが……。それは本人もうすうす感じていたようで、マネージャーに聞いてみたところ、「バイクはエンジンで動く。農業も耕うん機などはエンジンを使うので……」などと言われたとのこと。「それなら、なんでもありやん!」と突っ込まれたエピソードを披露し、会場の笑いを誘いました。
続いてスケジュールが合わず会場に来られなかったお笑いコンビ・和牛がVTRで登場。どうやら農林水産省の職員さんたちと「和牛」について撮影したようで、撮影を終えた職員さんに話を聞くと、「とても楽しかった」という人もいれば、「まだまだ修行が足りなかった……」と反省する人も。どんな動画になっているのか色んな意味で楽しみです。
そして、銀シャリの2人は食料や農業などに関する研究開発をしている農研機構に訪問した時のエピソードを写真とともに紹介。写真には、稲から放出されるメタンを吸っている鰻さんの姿が。
橋本さんの話しによると「メタンの放出量を抑えるとお米が甘くなるんです」とのことで、これには一同ビックリ。動画では、なぜ甘くなるのか?も紹介されているそうです。
なお、これらの動画は「ニッポンフードシフト」の公式ホームページで公開されています。
次に行われたのが、よしもと「食」芸人による「こんなことをしたら盛り上がる」というコラボアイデアの発表。最初にサバンナの八木さんが「食べた後にギャグをやる」と回答。次々に食にまつわるギャグを連発して会場を沸かせていました。
COWCOWの多田さんは「食芸人のレジェンド、コロッケさんに頼む」とまさかの人任せ。「絶対に盛り上げてくれるけども!」とツッコミを入れられ笑いを取っていました。
他にも、ライスは「47都道府県食べます芸人を作る」、フルーツポンチは「よしもと食ログを開設する」など発表。
しかし、バイク川崎バイクさんは「(B)僕らの (K)キャラ (B)弁グランプリを開催する」と一見ナイスアイデアな提案をするも、後に「キャラはCでした。すいませんでした」と普通に謝罪。チュートリアルの徳井さんから「あなたに、そんな正確さ求めてないです」と突っ込まれ、会場を笑わせていました。
ここで、今度はCOWCOWの2人が農林水産省牛乳乳製品課の職員さんと「牛乳」の撮影をした際のエピソードを紹介。その中で、善しさんは「ミルクボーイじゃなくてCOWCOWを選んでいただいて」と感謝。
味噌汁に牛乳を入れると美味しかったり、ドリアを作ったりしたほか、なんと牛乳を飲むと罰ゲームでお馴染みの「電気ビリビリ」が痛くない!という実験もしたようです。そのため、なんと牛乳乳製品課の職員さんの「電気ビリビリ」姿が見られるという、なかなかレアな動画になっているとのこと。
ちなみに、その職員さんは京大を卒業しているそうで、まさか京大を卒業して農林水産省に入り、「電気ビリビリ」を体験するとは思っていなかったでしょうね。
最後に今後の意気込みを芸人さんが、それぞれ語りました。COWCOWは「冬になると牛乳の消費が落ちてしまい、廃棄されてしまうことも多いため、みなさんにもたくさん飲んで欲しいです。ミルクボーイの分まで牛乳をどんどんアピールしていきたい」と笑いを取ると、銀シャリの鰻さんは「このプロジェクトの全責任を負いたいと思っています」とボケ、会場は爆笑。それくらい意気込んでいると訴えていました。
取材協力:農林水産省
(取材・撮影:佐藤圭亮)