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熟年モデラーが一足早く「ガンダム・エアリアル」を作ってみた

 2022年10月より、TBS系列で放映が予定されているアニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」。

 ガンダムテレビシリーズ初の女性主人公「スレッタ・マーキュリー」など、放映前から見どころ満載の作品ですが、最大の注目は何と言っても主人公機である「ガンダム・エアリアル」。

 TV放映開始と同タイミングでガンプラも販売予定なのですが、一足早く自作したモデラーが現れました。

  • 「あれから四カ月半、遂に1/72ガンダムエアリアル完全版で完成いたしました。
    プラ板主体にラインの調整に一部エポパテを使用したフルスクラッチですね。
    自分好みのプロポーションで製作したので十分満足しております。
    も一度言うよ、やっぱりガンプラだったでしょ?」

     Twitterに作品を公開したのは、タカモーこと鷹盛洸さん(以下、鷹盛さん)。富山県在住で、1980年の発売と同時に発生した「第1次ガンプラブーム」から模型を作ってきた歴戦の勇士です。

    Twitter上に現れたのは、まだ販売されていないはずの「ガンダム・エアリアル」のプラモデル。

     さて本作ですが、先述の通り、ガンダム・エアリアルのガンプラは、まだ世に出回っていません。しかし、腰回りがキュッと締まったエアリアルの細身のプロポーションに大いに魅了された鷹盛さん。ファンアートとして、一足早く自作することにしました。

     実は鷹盛さんは、市販のプラモの他に、キャラクターモデルを中心として様々な模型を自作している人物。

    これまでにも様々なキャラクターモデルを自作してきた投稿者。

     「『スクラッチビルド』は、それなりに労力と時間を取られますので、『作りたい』という意欲が湧くことが重要です。そうでないと、モチベーションが保てませんからね」

     ティザーPVが公開されて間もない2022年4月4日、鷹盛さんは「フルスクラッチ・エアリアル」の“開発”に着手しました。当初はプラ板のみの使用での製作にこだわったそうですが、曲面が多く、線状の繋がりも絶妙なフォルムから、途中エポパテも併用することに。

    プラ板にエポパテを併用して製作しました。

     「その分、エアリアルのヒロイックなかっこよさを表現することが出来ました。ただ形にするのではなく、キャラクターとしてのかっこよさに気を配るのは、私のスクラッチビルドにおいてのこだわりでもあります」

    プラ板にエポパテを併用することで、エアリアルのヒロイックなプロポーションを表現。

     本作は、放映開始前の4月4日から8月16日の4か月半をかけて完成に至ったわけですが、それは非常に限られた資料の中での製作でもありました。

     常時「アップデート」されていく情報に対し、承知の上とは言え、鷹盛さんは時に一から作り直しを余儀なくされたこともありました。11基ものビットステイヴに分離するシールドは、ある程度製作が進んだ段階での発表だったため、ハードポイントの増設という形で対応しています。

    製作もある程度進んだ段階で知ったシールドの分離合体機能。

     紆余曲折がありましたが、完成させた「フルスクラッチ・エアリアル」は、「あれ?エアリアルのガンプラって販売されてたっけ?」と勘違いしてしまうほどのクオリティに仕上げています。「やっぱりガンプラだったでしょ?」と、鷹盛さんが問いかけるのも頷いてしまいますね。

     ちなみに鷹盛さん、同時進行でもう1機“開発”しています。それは、既に販売されているガンプラ「ガンダムルブリス」を緑に塗装し、背部に自作のバックパックを取り付けた「量産試作モデル」。折角なのでと、おまけ感覚で作ったそうです。おまけとは……?

    おまけにと、既に販売されている「ガンダムルブリス」のガンプラを用いて、「量産試作モデル」に改造。

     なお、「ガンプラ・ガンダムルブリス」は144分の1スケールですが、鷹盛さん作の「フルスクラッチ・エアリアル」はその倍の72分の1。並べてみると差は歴然。

    本作は72分の1で製作。144分の1のガンプラの倍です。

     「模型は作る楽しみとともに、コミュニケーションのきっかけとも考えています。全国各地の展示会にも参加していますよ」

     その道40年を超す熟年モデラー・鷹盛洸。飽くなき探求心は、既に自作へと向けられています。

    <記事化協力>
    鷹盛洸さん(@Mg45Tallgeese)

    (向山純平)

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