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没後1年を前に ゆるくないゆるキャラ「ガジロウ」生みの親祈念イベント開催

 「ゆるくないゆるキャラ」として、全国に知られることとなった兵庫県福崎町発のご当地キャラクター「ガジロウ」。

 その生みの親である小川知男氏の没後1年を前にした9月24日に、祈念イベント「OGAWA FESTIVAL(以下OGAFES)」の開催が決定しました。氏と親交があった有志による実行委員会方式として、ガジロウ生誕地である福崎町「辻川山公園」をメイン会場に実施されます。

(記事見だし写真左:河童の「ガジロウ」/右:食虫植物の「健美(ケミィ)」)

  •  ガジロウは、兵庫県福崎町が、民俗学の父・柳田國男氏の生誕地として「民俗学のまち」として町おこしをしていることに加え、同氏が著した「故郷七十年」にて、福崎町が河童のことを「ガタロ(河太郎)」と呼んでいたことに着想を得て生まれたキャラクター。町役場職員であり造形作家として活動していた小川知男氏が、自身のスキルを存分に活かして誕生させました。

    兵庫県福崎町のゆるキャラ「ガジロウ」。

     それまでご当地キャラクターでは主流だった「ゆるかわ」とは一線を画す「リアル」を追求した造形には、地元・関西の報道番組に取り上げられたことを皮切りに、様々なメディアにも次々と紹介されました。結果、福崎町は、先の民俗学に加えて「妖怪のまち」としてのPRに成功。キャラクターを活用した町おこしの成功事例として、幅広く周知されています。

     また考案者の小川氏も、2019年に「地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード」にて、「すごい!地方公務員」の1人として表彰されています。

    ガジロウ生みの親・小川知男氏。

     しかし、2021年9月29日に小川氏は逝去。突然の訃報により、氏が遺した功績が風化されるのを危惧した有志たちにより、小川氏祈念イベント「OGAFES」が今回企画されました。ゼロから立ち上げた「ガジロウ」ならびに、福崎のまちに残した足跡を後世に伝えていくことが趣旨となります。

     発起人として動いているのが、福崎町のお隣加西市にて、市職員として働いている阿部裕彦氏。小川氏とは、中学高校時代の同級生という間柄で、「ガジロウ」の造形デザインを手がけた特殊造形師・河津一守氏が同じくデザインした、食虫植物キャラクター「健美」を誕生させています。

     また、阿部氏も障がい者支援などでも幅広く活動しており、先の「すごい!地方公務員」では同じく2019年に選ばれています。

    加西市のゆるキャラ「健美(ケミィ)」。ガジロウと同じく河津一守氏がデザインを手掛けています。

     本イベントは、9月24日の午前(11時~)・午後(13時~)の二部構成。午前は、「ガジロウ」「健美」をはじめとしたご当地キャラが集うイベントが開催予定となっています。

     午後からは、福崎町に本社を置く部品メーカー「福伸(ふくしん)電機」の協力のもと、同社が製造する電動カート「POLCAR(ポルカ―)」を使用したレース大会を開催。同機の想定ユーザーである65歳以上を対象にして、5名×2組の定員で予選と決勝の二度レースが実施されます。

    午後の部では、電動カート「POLCAR」を用いたレースイベントを開催。

     地場産品を活用することで、全国に向けての「福崎」のPRとともに、今後予想される後期高齢者の「免許返納問題」における、代替移動手段「POLCAR」の周知も合わせて狙っていくとのことです。

    対象ユーザーの65歳以上が2組で参加するレースイベントとなります。

     なお、阿部氏によると、9月8日時点で参加枠が残っているとのこと。75歳以上の後期高齢者、さらに免許返納者には優遇するとのことです。当レースの優勝者には、3か月間のPOLCAR無料リース権が贈呈されます。

     「OGAWA FESTIVAL」の開催情報については、ガジロウさん【公式】Twitter(@youkaicon)などにて告知されています。

    情報提供:OGAFES 実行委員会

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