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神戸・元町にあるお肉屋さん「森谷商店」の揚げ物ってめっちゃうまいんやで!

 観光の楽しみのひとつ「食べ歩き」。その土地ならではの「ご当地グルメ」に舌鼓を打つのは乙なものです。

 日本屈指の観光地でもある兵庫県神戸市は、おススメスポットが目白押しなエリア。中でも、精肉店を併設している「森谷商店」は、鮮度の高いお肉を使用した色々な「揚げ物」を楽しめるお店です。

  •  JRと阪神電車「元町駅」が最寄り駅で、南へ5分ほどの距離にあるのが今回訪問する森谷商店。同じ「港町」ということもあり、横浜市と何か比較される神戸ですが、両市ともに存在する「中華街」の最寄り駅もまた、「元町」だったりします(横浜は、「元町・中華街駅」)。

    最寄り駅の元町駅。

    JRと阪神電車が併設しています。

     そんな“うんちく”をわざわざ紹介したくなるほど、異国情緒豊かな「国際都市」の顔を持つ神戸は、世界の様々な「食」に触れることができる街でもあります。特にここ元町と、隣接する三宮はそれが顕著です。

     優美な曲線を描く建物が印象的な老舗百貨店、「神戸大丸」を道向かいに店を構えるのが、森谷商店・元町本店。「森谷」は「もりや」と読みます。

    駅南をまっすぐ歩いて5分ほどに店はあります。

    百貨店「大丸」が道向かいにあります。

     日も早くなり、18時過ぎでもすっかり夜空となったもとでの訪問でしたが、「日本三大夜景」のひとつに数えられる神戸にとって「夜」は、灯やネオンが街に彩りを与えてくれるメイク道具のような役割を果たし、より一層美しくなる時です。

     それに負けじと活気なのが森谷商店。19時30分の閉店時間が近づいているにもかかわらず、この日も多くの客でにぎわっていました。実はこのお店、地元のローカル番組に何度も取り上げられるほどの人気店。土曜日の訪問だったとはいえ、店の裏手にまで行列が伸びています。

    閉店時間が近づいているとは思えない活況ぶり。

    行列は裏手にまで。

     看板に「本神戸肉」とあるように、森谷商店は兵庫が世界に誇る「神戸ビーフ」をはじめとした、鮮度抜群の国産牛をズラリと取り揃えた精肉店。しかし筆者のお目当ては、併設されている「揚げ物コーナー」です。

    神戸ビーフをはじめとした様々な牛肉を取り揃えている精肉コーナー。

     いわゆる「町のお肉屋さん」スタイルなのですが、森谷の場合、それぞれが独立した区割りの売り場になるほどの規模感。それだけ支持を集めているともいえますね。

    10を超える豊富なラインナップ。

     お店の看板メニューは「コロッケ」と「ミンチカツ」。他にもとんかつ、ハムカツなど10種類以上のラインナップを誇っています。お肉屋さんなのに「エビカツ」も存在。

     ここで、関東圏に住む人だと、「『メンチカツ』じゃなくて『ミンチカツ』なの?」という質問が飛んできそうですが、関西圏では圧倒的に「ミンチカツ」が主流。というのも、通常メンチカツは牛豚の合い挽きミンチを使っているのに対し、「ミンチカツ」は牛肉のみを使っているんです。

     これは食文化に起因しており、関西人はホルモン(内臓肉)も含めて「肉=牛」の図式があるのが理由。肉じゃがも、牛以外の選択肢はまずありません。

     といっても、豚肉や鶏肉も普通に食されているのですが、ここ関西ではそれは「じゃない肉」扱いです。だから、関東圏で「肉まん」と呼ばれる食品が、551蓬莱をはじめとする関西だと「豚まん」呼びに。それらと区別するために、肉である「牛100%」を使った料理がすなわち「ミンチカツ」なのですね。

    牛100パーセントのミンチで作られたのが「ミンチカツ」。メンチカツではありません。

     っと、肉の小噺を語ったところで、筆者の順番になりました。

    筆者のターン!

     閉店が近いのに、出来立てほやほやの揚げ物がズラリ。いずれも逸品なのには間違いないのですが、ここは看板の「コロッケ」と「ミンチカツ」をオーダー。100円・150円と、このご時世を鑑みたら実にお買い得です。

     冷めないうちにいただきましょうモグモグ。いやあこのホクホクのじゃがいも!程よい甘さも相まって、ホッとする味わいです。

    じゃがいもの甘みが病みつきになるコロッケ。

     お次はミンチカツ。こちらは隅々まで肉がぎっしり。ちなみに以前、筆者は関東圏に住む方に森谷を紹介したことがあるのですが、「これすごいジューシーだね!」と大絶賛されたことがあります。

    牛ミンチの濃厚さがたまらない「ミンチカツ」。

     なお、わざわざ言うまでもありませんが、「ジューシー」には「めちゃくちゃうまい!」の意味も込められています。いやあそれにしてもやっぱうまいわモグモグ。

    ■おかずにもピッタリです

     不意に学生時代を思い出しそうな森谷商店元町本店の「揚げ物コーナー」。その場で食べるだけでなく、もちろんテイクアウトも可能です。実際、この日もそれ目当てのお客もチラホラ。

     せっかくなので、筆者もいくつか購入してみました。私は森谷を行きつけにしているためか、購入するのは定番(コロッケ、ミンチカツ)が大半で、基本的にその場で食します。なので、テイクアウトは新鮮味もありました。

    テイクアウトも可能。

    ランダムにチョイスしてみました。

     ランダムにいくつかピックアップしたのですが、個人的に「これイイ!」と感じたのがハムカツとエビカツ。肉厚のハムが存在感たっぷりの前者と、ベシャメルソースの中に海老がゴロゴロ入った後者は、それぞれビールのおつまみでも優等生ぶりを発揮しそうです。

    肉厚のハムが入ったハムカツ。

    お肉屋さんだけどなぜかある「エビカツ」。

     元町本店のほかに、神戸市では垂水(たるみ)と名谷(みょうだに)に、さらに明石市にも店舗を構える「肉のモリヤ」。コロッケとミンチカツに関しては、通販サイトにて冷凍規格での商品取り扱いもあるようです。よければ皆さんもいかが?

    【店舗詳細】
    本神戸肉 森谷商店 元町本店
    兵庫県神戸市中央区元町通1丁目7−2

    (向山純平)

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