11月29日にリリースされたばかりにもかかわらず、ネットで爆発的に人気が高まっているゲーム「8番出口」。
日本の地下鉄をモチーフとした脱出系ホラーゲームなのですが、現時点では「Steam」での配信となっておりPCのみでプレイできます。
しかし、なぜか「AppStore」にもこの「8番出口」が登場。ロゴもそっくり、掲載されているゲーム画像も本物にあるティザー画像の内容と一致。実はこれ、人気に便乗しようと登場した「偽8番出口」なのです。
■ AppStoreにある「8番出口」はニセモノ!
「AppStore」にある「8番出口」について、作者の「コタケノトケケ氏」から注意喚起も行われています。
「AppStoreに8番出口がありますが、詐欺アプリなので注意してください。現在はPC(Steam)でのみプレイ可能です」
(コタケノトケケ氏Xアカウントより引用/12月9日投稿)
同時にAppStoreの評価の欄には、「詐欺だ」「偽アプリだ」「偽物」という、コメントが寄せられており、評価も散々なことになっています。
勘の鋭い人ならば評価をみただけで避けるはずですが、「名前を聞いたことがあるからやってみよう」とか「今流行りだから」ということで、実際の画面を見たことがないので、プレイをしてみたいという方は騙されてしまうかも知れません。実際AppStoreの「アドベンチャー」部門で2位にまでなっています。
また「8番出口」の黄色いロゴや実際のゲーム画像は、先述のとおり恐らく本物がそのまま使われており、「偽8番出口」のゲーム画像が掲載されているわけではありません。これはかなり悪質。
■ 8番出口とは
本物「8番出口」のゲーム内容は、延々と続く地下鉄の通路のような場所から、条件クリアして脱出する内容となっております。
条件とは、少しでも「おかしいな」と「異変」を感じた場合引き返し、おかしくなければ進むという「2択」になるのですが、その「異変」の意外さを楽しむのがこのゲームの醍醐味です。
■ AppStoreの「偽8番出口」
本物が面白いことは言わずもがなですが、普段ネット詐欺調査をメインに執筆している筆者(読者命名:プロ詐欺ラレヤー)としては「偽8番出口」がどの程度クソゲーなのかも興味があります。
そもそも、偽アプリな以上AppStoreにあったとしてもみなさまにはDLをオススメできません。そこで「プロ詐欺ラレヤー」の矜持として、みなさまの代わりに体験してみました。
まずゲームをたちあげると、階段のシーンのローディング画面。(次より掲載のゲーム画面は、編集部にてぼかし処理をほどこしています)
ここで既にちょっと「異変」を感じます。プレイするまでに異様に長い……。イラッ。
とにかく広告が長く、このローディングだけでなく、設定などを行うたびに広告が長い表示。これもこのゲームのコンセプト「異変を感じたら……」が始まっているのか!?そんなわけない。
しばらくすると真っ黒い画面に。
しかしこのまま待てど暮らせど、一向に進まず……。異変というか、これはただの「フリーズでは……」。
ということで一旦アプリを落とします。
再起動すると、また先程の長い広告を見せられ、たどり着いたのが以下の画面。
「なんじゃこりゃ」
まるで「初代プレイステーション」とかWindows95に付属していた「Hover!」の時代のようなグラフィックレベルのゲームが開始される。
とりあえず、進んだりプレイすることができるのですが、少なくともこれは自分が求めていた「8番出口」ではないし、そもそもゲームで楽しませる気もなさそう。
ダウンロードしても不愉快になるだけなので、興味があったとしても何も触れないほうがいいでしょう。ただ広告収益に貢献させられるだけです。
重ねてとなりますが、本物は現時点で「AppStore」には存在しないので、決してダウンロードしないようにご注意ください。
<参考・引用>
コタケノトケケ@NOTOKEKE氏Xアカウント(@NOTOKEKE)
※初出時、一部誤字がありました。訂正しお詫びいたします。
(たまちゃん)