あなたは「かべちょろ」をご存じでしょうか。ピンときた方にはきっとお馴染みの言葉なのでしょうが、実はこれ、一部地域でしか使われていない言葉なんです。
「え!他県『かべちょろ』って言わんの!?」と驚きの声をXに投稿したのは、大分市在住のコミックエッセイスト「まきりえこ」さん。まきさんはこれまで全国で共通して「がべちょろ」が通じると思っていたようです。
ちなみに「かべちょろ」とは、いわゆる「ヤモリ」のこと。おそらく壁を素早く這う様子からその名が付けられたと思われますが、同じ九州内でも鹿児島市在住の筆者は、そんな名前で呼ばれているとは知りませんでした。
投稿の返信欄を見てみると、福岡、佐賀では一般的であるようですが、長崎、宮崎、鹿児島では聞かないという声が。九州内でも意見が分かれる形となりますが、どちらかと言えば九州北部方面で使われている傾向が見て取れます。
また、九州以外では山口県でもこう呼ぶという声や、福島、新潟といった東北・信越エリアでは「カナヘビ」を「かべちょろ」と呼ぶ、という声も。一方、関西圏や関東圏では一切聞かないとのことから、やはり九州北部および山口県限定で、ヤモリを指す言葉として使われているようです。
ヤモリと言えば漢字で「家守」と書き、「縁起が良い生き物」とされています。性格も臆病で、人に危害を加えることはなく、なおかつクモやゴキブリ、シロアリなどの害虫を食べてくれる等、その名にふさわしい役割を担ってくれます。
「かべちょろ」だといまいちこれが伝わりませんが、どちらも同じ生き物。見た目がちょっと苦手という方も多いと思いますが、むやみに駆除せず、そっと逃がしてあげるようにしてくださいね。
え!他県「かべちょろ」って言わんの!?
— まきりえこ@コミックエッセイスト (@toriatamaxp) May 6, 2024
<記事化協力>
まきりえこ@コミックエッセイストさん(@toriatamaxp)
(山口弘剛)