4月になり、街に新入社員の姿が目立つようになりました。各社様々な新入社員研修を行っていますが、サイバーエージェントでは、マナー研修の一環として、資生堂から講師を招いて講義と実習を行いました。
資生堂による新入社員などを対象とした法人向け講習というと、昔は女性向けのメイク講座をよく耳にしましたが……実は今回の講習、男性向けなんです。とはいえ、男性向けメイク講習ではありません。女性だけでなく、男性の「肌メネジメント」がビジネスシーンの印象を左右する、ということを理解してもらいたい、と企画されたものなんです。
東京都渋谷区にある株式会社サイバーエージェント。インターネットを中心に、様々な分野でビジネスを行う企業として知られています。その新入社員研修の場で第1弾が行われるというので取材してきました。
まず全般的に、先輩社員がビジネスシーンにおけるマナーの重要性について語ります。ビジネスの場面では、その人の言動などが会社の印象を左右します。学生時代は自分だけの話ですが、いざ社会人となると、自分の印象が会社の評価につながるので、おろそかにする訳にはいきません。態度だけでなく、身だしなみなど「見た目」も重要ということだそうです。
そこで、外部講師として資生堂ジャパン株式会社パーソナルケア事業本部unoグループのアシスタントブランドマネージャー、堀一臣さんが登場。ちょうど社会人としてビジネス上の相手となる20~50代の男女1100人を対象に調査を実施した結果、男性の肌についても気にしている人が多いこと、特に女性は、仕事相手の男性の肌の状態(肌あれなど)を気にするとした割合は、男性の1.4倍にのぼることが紹介されました。男性もスキンケアに気を配り、取引先から好感される「美ジネスマン」にならないといけない、ということですね。
お話によると、日本は男性のスキンケア後進国だそうで、スキンケア商品の市場規模でいうと、中国は日本の5倍、日本の3分の1の人口の韓国では日本の3倍にも及ぶとか。
食生活や生活習慣以外にも、正しく洗顔して化粧水や乳液などで肌の状態を整えることが必要……ということで、今度は男女別に分かれての実践研修。資生堂ジャパン株式会社プレステージブランド/専門店事業本部の真坂美名さんを講師に、男性のスキンケアについて学びます。男性の場合、皮脂の分泌が活発で、脂浮きをそのままにしておくと脂が酸化し、ニオイの元になるんだとか。また、ひげ剃りによる肌へのダメージも見過ごせません。やっぱりお肌のケアが必要なんですね。
スキンケアの基本は、やはり洗顔……ということで、実際に洗顔で重要な「泡立て」の実践を行うことに。洗顔料をたっぷり泡立て、その泡を肌の上で転がすようにして汚れや脂を浮かして洗い流すのがコツだそうです。新入社員の代表が挑戦しますが、なかなか短時間ではうまくいきません。そこで講師の真坂さんが実演すると、たちまち泡が。おにぎりを作る時のように、少し手のひらにくぼみを作り、上手に空気を含ませるようにするのがポイントだそうですよ。
そして、洗顔を終えたら基礎化粧品でケアを。脂を洗い流すだけでは、逆に皮脂の分泌を促進することもあるので、スキンケア用品で肌の状態を整えます。ちなみに新入社員には、スキンケア化粧品が資生堂からプレゼントされました。
資生堂では、このような男性向けスキンケア講座を他の企業でも出張して行っていくとのこと。5月にはリクルートで、そして今年の夏頃をめどに、日本のビジネスマンを「美ジネスマン」にしていくべく、他の企業からの研修依頼を受け付ける予定だそうです。
調査結果提供:資生堂ジャパン株式会社
(取材・咲村珠樹)