おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

最近よく聞く「中二病」とは?―症状とその対応について

update:

学校インターネットを利用していると度々聞かれる「中二病」という言葉。
もとは、伊集院光さんのラジオ番組で「思春期に見られる背伸びした状態」を指す言葉として誕生したものですが、いつ頃からかそうした「思春期特有」の症状を表すものから、内容は少しずつ進化をしています。

【関連:「中二病でも恋がしたい!」劇場アニメ化決定、9月14日全国公開】

学校

  • 本稿では、最近みられる「中二病」の症状を新しくまとめてみようと思います。
     
    まず、中二病が言われ始めた頃の代表的症状には次のようなものがありました。

    ・同世代にはあまり知名度がないマイナー歌手や音楽ジャンルを聴き始める
    ・親に対しプライバシーを主張しだす
    ・「経済」や「歴史認識」について持論を語りだす。そして日本はダメだというところで落ち着く
    ・三島由紀夫や太宰治その他の作家・作品について文学論を熱く語りだす
    ・自分をキャラ付けして本来とは違う振る舞いをしだす

    などなど。とにかく背伸びしたいお年頃の振る舞いが多く指摘されていました。

     
    最近ではこれらがインターネットの普及により、更に進化=こじらせたものになってきています。
    以下はインターネットで集めた、最近の「中二病」と呼ばれる症状をまとめたもの。

    ▽ネット弁慶系

    インターネット普及により出てきたタイプ。インターネット上では攻撃的発言が多いものの、実際に会うと普通の人ということが多い。
    インターネット上でリアル=現実とは違う自分を演出することで、もう一つの自分の人格を楽しんでいる。
    リアルの生活では「本当の俺はこんなんじゃない」などと妄想している場合もある。リアルでは友達が少ない、または内気だけどインターネット上の友達(例:Twitterでいうフォロワー)がやけに多い人に見られるタイプ。

    ▽マイナー系

    昔からあるケースで、サブカル系やマイナー音楽・小説などとにかくあまりメジャーでないものを意識的に愛好するケース。
    例えば、マイナー歌手の音楽を友達に「これ聞いてみろよ」と突然勧め始める。反応が薄いと「そっか良さがわからないか」と言って、自分だけ何故か満足している。また、勧めていた歌手がメジャーデビューして売れ始めると「俺は売れると思ってた」といって自分の手柄のように喜ぶ。しかし、しばらくすると「あいつはメジャーになってダメになった」といってフェードアウトする。

    ▽脳内ファンタジー系(別名:脳内ジャンプ系/脳内ガンガン系)

    昔からある「キャラ付け」系が更に発展したもの。
    異世界を舞台にしたファンタジー作品が多い週刊少年ジャンプや、ガンガン(月刊少年ガンガン、ヤングガンガンなど一括り)から引用して別名「ジャンプ系」「ガンガン系」と呼ばれることもある。

    このパターンでは、キャラ付けどころか世界観全てを現実世界でファンタジー設定に脳内置換しているケースが多いようです。基本的には、言葉の端々にマンガやアニメから引用した名言を時々言ってドヤ顔する以外、激しい症状はみられないため、特に無害といえば無害なパターン。
    ただしこのパターンがネット弁慶系と組み合わさるとより“こじらせ度”が高くなり周囲は面倒になってくるそうです。

     
    今回は集めた情報から上記3つを紹介・定義させてもらいました。
    以前は妄想だけで発展していたものが、インターネットの普及もありインターネット上でその症状が仮想現実化され、より進化=こじらせたパターンがふえているような気がします。

    ただ、いずれも“ほっとけばそのうち現実世界に戻ってくる”事が多いようで、数年後に会うと「普通になっていた」という声が多く見られました。

    そのため、もし周囲にこうした人がいれば、とにかく「暖かい目で見守る」それが一番の処方薬のようです。

    最後になりますが、この「中二病」という病。克服すると、その後成人になったあたりで「フラッシュバック」という後遺症が現れることがあるそうです。

    その時期の自分を思いだし恥ずかしさのあまりに辛くなるという……。

    フラッシュバックするきっかは、当人が当時残した日記やメモ、ブログなどを久しぶりに見てなることがほとんどなのだとか。

    もし今、周囲の中二病でお困りの方は、来るべき未来へ向け、そうした記録をちょっとだけ残しておくとその後の楽しみの一つになるかもしれませんね。

    (文:栗田まり子)

    ※写真はイメージです

    あわせて読みたい関連記事
  • 思わず共感?みんなの「大人になってからの厨二病エピソード」が面白過ぎた
    インターネット, おもしろ

    思わず共感?みんなの「大人になってからの厨二病エピソード」が面白過ぎた

  • 画像提供:よしけい@愛と狂気のマーケットさん(@yosikei1210)
    インターネット, おもしろ

    近未来の「ホログラムが出てくる腕時計」再現アイテムに厨二心がとまらない……!

  • 蓄光テープで文字が光る魔導書に18万いいね!厨二心をくすぐられる人が続出
    インターネット, おもしろ

    文字が光る魔導書に厨二心をくすぐられる人が続出 これはテンションあがる!

  • 中二病アイテムの魅力
    インターネット, おもしろ

    中二病アイテム作家「よしけい」さん 作品について聞いてみた

  • 画像提供:堀商店公式Twitter(@horishoten)
    インターネット, おもしろ

    何か召喚されそう……2000円で作った魔法陣がクオリティー高すぎ

  • 気分は召喚士?「厨二病ラーメン 不死鳥味」実食レポ
    グルメ, 食レポ

    鹿児島より永劫の炎を纏いし不死鳥を召喚!こじらせ表記満載の「厨二病ラーメン」を救…

  • インターネット, おもしろ

    中二病アイテム作家の最新作は「アンドロイドになれるリュック」

  • インターネット, びっくり・驚き

    真夜中に枕元に現れた蟹 驚きびっくりな体験がTwitterで話題

  • インターネット, おもしろ

    リアル「Cats」の弾ける動き スーパー元気になれそうと評判

  • インターネット, おもしろ

    「どうして、そうなった……?」隙間にすっぽりハマってしまったニャンコ

  • おたくま編集部Editor

    記事一覧

    おたくま経済新聞・編集部による監修or執筆

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • 松浦勝人会長「月1時間で100万円」“松浦顧問制度”始動 応募殺到で定員の5倍超え
    エンタメ, 芸能人

    松浦勝人会長「月1時間で100万円」“松浦顧問制度”始動 応募殺到で定員の5倍超…

  • 「金曜ロードショー」40周年
    エンタメ, 映画

    金曜ロードショー、40周年を記念した豪華2時間SP 国民が選ぶ名場面集

  • 新商品「クリスピーピザポテト チーズチーズチーズ」
    商品・物販, 経済

    ピザポテトが進化!チーズ2倍「クリスピーピザポテト」期間限定で発売

  • 魔改造カップヌードル
    商品・物販, 経済

    日清食品「魔改造カップヌードル」4品を新発売 定番フレーバーを背徳アレンジ

  • 企業と株主対立を“見える化” ストラテジックキャピタル、ガンホー批判サイト公開
    社会, 経済

    企業と株主対立を“見える化” ストラテジックキャピタル、ガンホー批判サイト公開

  • 無料クーポンリレー
    イベント・キャンペーン, 経済

    ファミリーマート、ファミペイ新規登録者向け「無料クーポンリレー」開始へ

  • トピックス

    1. お笑いコンビ・アインシュタインの稲田直樹さんの公式X

      アインシュタイン稲田の“潔白”が証明された日 暴露文化とSNS拡散が残したもの

      お笑いコンビ・アインシュタインの稲田直樹さんのInstagramが不正にログインされ、卑猥なやり取り…
    2. 【体験レポ】「落とし物:黒い封筒」を開封してみた 自宅で本当に心霊現象が起きる?一夜のゾク体験

      【体験レポ】「落とし物:黒い封筒」を開封してみた 自宅で本当に心霊現象が起きる?一夜のゾク体験

      ホラーイベント「笑える事故物件 笑えない事故物件」公式グッズの体験型キット「落とし物:黒い封筒」を体…
    3. 丼にサンマが丸ごと横たわる衝撃 牛角の「秋刀魚ラーメン」実食レポ

      丼にサンマが丸ごと横たわる衝撃 牛角の「秋刀魚ラーメン」実食レポ

      焼き肉チェーンの牛角は9月4日より、サンマを丸ごと一尾のせた「牛角流秋刀魚ラーメン」を販売しています…

    編集部おすすめ

    1. 松浦勝人会長「月1時間で100万円」“松浦顧問制度”始動 応募殺到で定員の5倍超え

      松浦勝人会長「月1時間で100万円」“松浦顧問制度”始動 応募殺到で定員の5倍超え

      エイベックスの松浦勝人会長は9月4日、自身のX(旧Twitter)で新たに「松浦顧問制度 シーズン1」を立ち上げたことを報告した。内容は「月…
    2. 「なんかやってる」4羽の文鳥 まるで連続写真?

      「なんかやってる」4羽の文鳥 まるで連続写真?

      「なんかやってる……」Xで飼い主さんにこうつぶやかれたのは、4羽の白文鳥さんたち。添えられた写真には、4羽が棚の上に連なって集まり、まるで連…
    3. 法事でオリジナルTシャツ!?音楽フェスのような斬新な引き出物が話題

      法事で配られた家紋&没年入りTシャツが話題 “フェス感”漂うセンスに爆笑

      法事の引き出物(お返し)といえばお菓子やカタログギフトが王道ではないでしょうか。しかしときには予想だにしない品をもらうこともあるようで……。…
    4. 災害関連死ゼロを目指す「EDAN」発足 フィリップ モリスら民間団体が連携

      災害関連死ゼロを目指す「EDAN」発足 フィリップ モリスら民間団体が連携

      フィリップ モリス ジャパン(PMJ)が、全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)と共同で、避難生活に特化した支援ネットワーク…
    5. 「週刊文春」2025年9月4日号(8月28日発売)

      週刊文春、最新号表紙は「白紙」 48年続いた和田誠さんの表紙絵に幕

      総合週刊誌「週刊文春」は、2025年8月28日発売の9月4日号で48年間にわたり表紙を飾り続けたイラストレーター・和田誠さんの絵を終了し、大…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト